26話 ページ26
頭をフル回転させていると、嫌な可能性にたどり着く。
妹は、私が裏切っているか確かめるために送り込まれた？
そうであるならば、私以外にこの城内に送り込まれたスパイがいる。
そのスパイがα国王に報告する。私がスマイル様の専属メイドであること、同盟を断るよう促したのは私であること。
私を疑ったα国王は妹を送り込む。スマイル様を殺せと。
それをもし私が庇えば、それは、裏切りの証拠___
"「お前はもう用済みだ」"
嫌な声が耳に届く。
殺されてしまう。このままでは…！
"「せっかくトップの実力を持っていても、忠誠心がなくては話にならん。そちらには暗殺者を送ったから、せいぜい残り僅かな人生を楽しめ」"
もう、暗殺者が来ている。そして、城内にいるであろうスパイが誰かもわからない。
時間がない。
もう国王をごまかすことはできない、全てバレている。
となれば、今が、α国王から情報を取れる最後のチャンス…！
『一つだけ…最期に一つだけ、伺いたいことがあります』
"「はっ、潔くて結構だな。いいぞ、特別だ。今までお前は非常に私の役に立ってきたからな。なんだ、言ってみろ」"
『なぜ、妹は生きていたのですか』
"「あぁ、妹か。昔、お前の家族を皆殺したと告げたことがあったろう」"
嘲笑うような口調に背筋が寒くなる。
"「あの時、私はお前の父しか殺していなかった」"
"「私は、お前にスパイの素質があると分かっていた。だから、お前が実力をつける努力をするよう仕向けるために、力がないと死ぬという現実を見せたのだ」"
"「実際は、お前ほどとはいえないがお前の家族は皆優秀だった。お前には及ばずとも、役に立ってくれたよ」"
"「あいつらもお前と同様、努力をしてくれた。お前のために夫が、父が犠牲になったという、お前に対する憎しみを育てながらな」"
……つまり、
母も、まだ生きている。
"「お前の今までの活躍に免じて、もう一ついいことを教えてやろう」"
"「ワイテル国への宣戦布告を、明後日に早める」"
『………は、』
声が掠れた。
"「お前への罰だ。…と、言っても、お前は今日中には死ぬ運命だろうが、自分がしたことによって、私を裏切るほどに大切な者たちが私の国に殺されるということにせいぜい苦しめ」"
怒りが心を蝕んでいく。
『………私からも、もう一つ』
"「なんだ」"
『…私は、私たちは、絶対に生き延びてみせる』
受けて立とうじゃないか。
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すみれいん(プロフ) - らむね☆さん» いえいえ！私も言っていいものか迷っておりまして…。もしあれならこの誤字のやり取り消してもらって大丈夫ですので！！ (6月7日 23時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
らむね☆(プロフ) - すみれいんさん» わわわ…ありがとうございます。たまに気付いてない誤字あるんですよね…！指摘凄く助かります！ (6月7日 21時) (レス) id: 5aa85bc4da (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - たまに読み返しに来てます。いつも読みふけって忘れてしまうのですが47話の大先生さんの件のお話のciが訂正するところ、こいつの名前っていう所がこいつほになってますよ(こそっと) (6月7日 15時) (レス) @page47 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
だいふく - smさんと夢主はよくっつけ〜！めっちゃラブラブカップルになる予感！これからも投稿頑張ったください！ (2023年1月5日 21時) (レス) @page50 id: 8b39de642b (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 続きまってますﾜｸﾜｸ (2022年10月5日 17時) (レス) id: a70cb7c9e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らむね☆ | 作成日時：2022年5月19日 15時
