〇VSサッカー雑技団 ページ35
「まぁ、病気じゃなくて良かったな」
相手サイドに確認に行った後に帰ってきた稲森たちを迎えた円堂は笑顔でそう言った。
「ったく、仮病まで使ってご苦労なこったぜ」
「なんかワクワクしてきた。監督と戦えるなんて」
「だな」
「監督だったんですね」
今更の発言に苦笑いをするメンバーと呆れてため息を着く人がいた。
当の本人には自覚がないようだから余計にめんどくさいのだ。
試合が始って早々、果敢に攻め込むイナズマジャパン。
稲森がボールをもって攻め込む。
「ここは通さないわよ」
そう言うとタオ。
ルウは稲森からボールを奪い取り、逆立ちでボールを足に挟んでキープしている。
「巫山戯てんじゃねぇ!」
灰崎はボールを奪おうとするが、相手は逆立ちをしているにも限らず華麗に灰崎を躱す。
「ふふっ、ワイルドで素敵〜」
「なにっ!?」
そして相手は逆立ちのまま味方にパスを出す。
その味方もまた逆立ちでボールを受け取った。
「……サッカー雑技団、か」
「あんたには無理でしょ!奪えるもんなら奪ってみな、このメス豚!」
シャオ・ラウは動かずにじっと動きを見ていた詩音に向けそう言う。
「わたしは豚ではなく、人間なんですけど」
冗談を知らない詩音はその言葉を否定しながらスライディングをかます。
しかし、逆立ち状態でかわされ、その光景にみんなが目を見開く。
詩音はイナズマジャパンの中でもかなりの実力者。
そんな人のスライディングが逆立ちのままかわされたということは、相手もかなりの技量を持っていることを意味するからだ。
詩音を抜いたラウは子文ことハオにパスを回し、ハオも逆立ちの状態で基山のスライディングをかわしてそのままゴールへ一直線。
「いくぞ!『万里の長城』だ!」
「「「おう!」」」
「高いっ!」
キーパーとハオを除く9人の選手たちが、イナズマジャパンゴール前で組体操のようにそれぞれが土台となり、踏み台となり、足や腰を支えながら屈強なピラミッドを作り出しはじめた。
その光景に驚いて固まるイナズマジャパンだが、相手は待ってくれず、その頂点にハオが逆立ちで乗ると、ラウとルウがハオを高くまで飛ばす。
「さぁ、こい!」
「本番はこれからだ!『天空隼弾』!」
ハオがゴールに向けシュートを上空から放つ。
「(……さすが。確実に決めに来てる)」
詩音がそう思いながら見ていると、予想通りボールはゴールネットを揺らした。
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おまんじゅう(プロフ) - 星猫さん» プロフから行けるボードに書き込んでおいたので良ければそちらを参照ください!!お話等もそちらを使っていただければ幸いです。お手数お掛けしますが、よろしくお願いしますm(_ _)m (2021年9月7日 18時) (レス) id: e52fd62a9b (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか? (2021年9月7日 18時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
おまんじゅう(プロフ) - 星猫さん» 高評価、ありがとうございます!!これからも応援宜しくお願いします!! (2021年9月7日 18時) (レス) id: e52fd62a9b (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - はじめまして!とても素晴らしいです!高評価しました! (2021年9月7日 16時) (レス) id: 8c51e3f139 (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん - 返信ありがとうございます!最高ですね!次回も楽しみにしています! (2021年9月2日 6時) (レス) id: f751d7262a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おまんじゅう | 作成日時:2021年8月19日 10時