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〇心理効果 ページ19

「詩音さん」


「あ、光さん」




みんながポジションに着いた時一星が詩音に声をかけた。

振り返った詩音は無表情なものの、雰囲気が明るくなっていたので一星は笑みを浮かべる。




「ありがとうございました」


「……え?」




声をかけたのは一星なのにも関わらず、詩音に先手を打たれたことで間抜け面をかます。



「迷惑、ちゃんとかけられてました?」

「!!……はい!」

「そうですか。では、これからたくさん失敗しますね」

「いや、それはそれで困りますけど。あ、ダメでは無いですよ?」

「困るのにダメじゃないって矛盾してません?」




その時、試合再開のホイッスルがなった。

2人はポジションについていたので特に何も支障はなかったが、一星は体を動かすのが少し遅れていた。





「ふん、とりあえずまずは突き放すぞ!潰すのはそれからだ!!」

「「「おう!!」」」




タイ代表も同点ゴールを決められて全く点を狙いにきていなかったのに、詩音潰しを一度中断しゴールへとボールを運びだした。


詩音潰しは上からの命令だからやり遂げないといけないのは最もだが、彼女を潰せてもイナズマジャパンを敗北させなくては意味が無い。

そんな訳で追いつかれたタイ代表の額には焦りの汗が見えていた。



しかし、その焦りに詩音がつけ込まない訳もなく……





「いただきますね」

「なっ!?」





前半、空中でのパスはカットされなかったことからボールを空中で繋いでいたタイのボールを詩音がカットした。


彼らは得点をと急ぐあまり前半よりも高い飛躍が出来ていなかったので、野坂や一星でも届いただろうが、

一度破ったことのある相手に追い抜かされるという屈辱は彼らの気持ちをどん底へ突き落とす。


その心理効果を狙った作戦だった。



その策にまんまとハマりボールを取られたタイ代表は慌てて自陣に戻る。



スライディングでボールごと足を吹き飛ばそうと考えたチムは勢いよく詩音の()に向かっていた。



走りながらチラッと彼を一瞥した詩音は直前で引き付けたあと_____









ボールを彼にパス(・・)した。

〇勝利→←〇祝福



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おまんじゅう(プロフ) - 星猫さん» プロフから行けるボードに書き込んでおいたので良ければそちらを参照ください!!お話等もそちらを使っていただければ幸いです。お手数お掛けしますが、よろしくお願いしますm(_ _)m (2021年9月7日 18時) (レス) id: e52fd62a9b (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか? (2021年9月7日 18時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
おまんじゅう(プロフ) - 星猫さん» 高評価、ありがとうございます!!これからも応援宜しくお願いします!! (2021年9月7日 18時) (レス) id: e52fd62a9b (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - はじめまして!とても素晴らしいです!高評価しました! (2021年9月7日 16時) (レス) id: 8c51e3f139 (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん - 返信ありがとうございます!最高ですね!次回も楽しみにしています! (2021年9月2日 6時) (レス) id: f751d7262a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おまんじゅう | 作成日時:2021年8月19日 10時

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