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貴方side
探偵社ではもう既に業務が終わって暇をしている乱歩さんに与謝野女医、非番だったのに無理を言って探偵社へと来てもらった賢治くんが各々自分の机で私達のことを待っていた。
ちなみに谷崎くんにも連絡は入れたのだが、ナオミちゃんと用事があるらしく来れないみたい。
「十五番街の倉庫に虎が出るって、これまた随分と場所がはっきりしてるンだねェ」
しん、とした重たい空気の中与謝野女医が口を開く。
「太宰の考えてる事は名探偵のこの僕ですら理解が到底出来ないよ」
もう既に空になったラムネの瓶をユラユラと揺らしながら与謝野女医に向かって乱歩さんは云った。
『時間が無いんです。夙く行きましょう』
こんな所で皆と駄弁ってる暇は無い。
早く行って倉庫の周りを固めないと。虎が逃げてしまっては意味が無い。
『さ、夙く夙く』と急かすようにゆっくり歩く乱歩さんの背中を押してやれば辞めろと云わんばかりに睨まれた。
押されたくなかったら夙く歩けこの野郎!
十五番街の倉庫までの道のりは、探偵社からさほど遠くない。
しかし何処かの誰かさん(怒)が途中途中で疲れた、と駄々を捏ねるもんだから少々時間が押してしまっていた。
先程よりもしん、と静まり返ったそこは、もう屹度治くんが事を片付けたのだろう。
揃って皆で倉庫の中へ。
中は暗くてよく見えないが、青白く光った満月が治くんの華奢な体を艶やかに光らせた。
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オキくん - この作品サイッコー!乱歩さんかっこかわいすぎる!これからも頑張って下さい! (2019年10月12日 17時) (レス) id: 5d04af8ab7 (このIDを非表示/違反報告)
名無し丸33号 - 尚さん» うがががが私も好きですぅぅぅぅ乱歩さんのキャラ崩壊しない様に(もうしてる)頑張ります(;▽;)(;▽;)ありがとうございます!!! (2019年7月2日 1時) (レス) id: 5f76d6b454 (このIDを非表示/違反報告)
名無し丸33号 - natu2525さん» もう一個あったんですね(;▽;)(;▽;)ありがとうございますううう!!(何ヶ月ぶり) (2019年7月2日 1時) (レス) id: 5f76d6b454 (このIDを非表示/違反報告)
尚(プロフ) - ァァァァァ乱歩さんがァァァァァ(語彙力の消失)好きです!更新頑張ってください! (2019年6月7日 23時) (レス) id: ee472e7980 (このIDを非表示/違反報告)
natu2525(プロフ) - 淳じゃなくて、【敦】ですよー! (2019年6月1日 18時) (レス) id: 998ef4aa34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無し丸33号 | 作成日時:2019年4月11日 13時