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或る爆弾 ページ15

貴方side




探偵社の扉を開けると、もう既に社内試験が終わったようで独歩くんが敦くんに仕事内容を教えていた。


『只今戻りました〜』

「A、おかえり。乱歩さんは?」

『治くん只今〜。乱歩さんはもう帰っちゃったよ』

「乱歩さんらしいね〜」



乱歩さんが買った大量の駄菓子を金庫の中へ押し込む。
もうこれ以上入らない金庫に鍵を掛けて元あった場所へ戻すと治くんがこちらへやってきた。


「A、これから暇かい?」

『うん、今日はもう仕事もないし暇だけど』

「なら少しだけ私に付き合って欲しいのだけど」

『分かった。何処行くの〜?』





「着いてからのお楽しみさ」









「国木田くんに出掛けてる事バレたら怒られるから内密に頼むよ」と耳元で囁かれ、この人はまた仕事サボりたいのかって呆れたけどまあ私も暇してる訳だし、ここは治くんに合わせてこくりと頷いてそそくさと探偵社から外へ出た。




私が出る時独歩くんが「何だ、もう帰るのか」と云ってくるもんだからバレたかと思ったが、「気を付けて帰れよ」なんてすぐ顔を背けてしまったから多分気づいてない。




「あ〜やっとサボれるよ。さて、それじゃあ行こうか」


『え、あ、治くん!?その……』





行こうと云う合図と共に繋がれた手。
今日は皆手を繋ぎたがるなぁ…。




「良いじゃないか。其れとも、私と手を繋いで歩くのは嫌かい?」


『そう云う訳じゃないんだけど、、此処一応探偵社の下だしさ…何処で誰が見てるか分からないじゃん』


「Aはちっちゃくてはぐれたら見つけれる自信ないから、だから手繋がせてよ」


『わ、分かったから引っ張らないで!』


歩幅を合わせようと少しだけ小走りで彼の元へ。
矢っ張り乱歩さんと繋いでる時の様な感覚にはならない。なれない。




乱歩さんは私に歩幅を合わせてくれた。




でも治くんは…?






治くんは私の歩幅に合わせてくれてないじゃん。
ほら、今だって私が頑張って合わせて_____





『治くん待って、夙い、夙い!!』


「Aごめんね。もう少しで着くから」




もう少し我慢してなんて悲しそうな顔で云うもんだから、もうこれ以上何も云えなかった。




『治く………っわ!』



治くんと繋いでいた手が離れる。
急ぎ過ぎて自分に躓いて転けるなんて…は、恥ずかしい…




『あ、治く、ごめ_____』









.









.





「何、してるの」

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オキくん - この作品サイッコー!乱歩さんかっこかわいすぎる!これからも頑張って下さい! (2019年10月12日 17時) (レス) id: 5d04af8ab7 (このIDを非表示/違反報告)
名無し丸33号 - 尚さん» うがががが私も好きですぅぅぅぅ乱歩さんのキャラ崩壊しない様に(もうしてる)頑張ります(;▽;)(;▽;)ありがとうございます!!! (2019年7月2日 1時) (レス) id: 5f76d6b454 (このIDを非表示/違反報告)
名無し丸33号 - natu2525さん» もう一個あったんですね(;▽;)(;▽;)ありがとうございますううう!!(何ヶ月ぶり) (2019年7月2日 1時) (レス) id: 5f76d6b454 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ァァァァァ乱歩さんがァァァァァ(語彙力の消失)好きです!更新頑張ってください! (2019年6月7日 23時) (レス) id: ee472e7980 (このIDを非表示/違反報告)
natu2525(プロフ) - 淳じゃなくて、【敦】ですよー! (2019年6月1日 18時) (レス) id: 998ef4aa34 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:名無し丸33号 | 作成日時:2019年4月11日 13時

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