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安「Aちゃーん。」
『今行くー』
肝試しの待ち合わせ時間前、
章ちゃんが部屋まで来てくれた。
安「大倉くんとはどこ集合?」
『んー、なんも言われてないからとりあえず向こう行ったらいいんだと思うけど…』
章ちゃんと2人で歩いて、
肝試し会場入口に着く。
安「あ!丸山くーん!」
丸「きたきたー!こっちやでー!」
丸山くんのとこ行けば大倉くん居るかな?
『わっ…』
大「しーっ」
急に手を引かれ、
何かと思えば大倉くんがいた。
『びっくりした』
大「ん。」
『どうしたの?』
大「どうしたのって…2人で行くんやろ?」
人のいない場所で2人で少しだけ時間を潰す。
『一緒に行くって言ってくれると思わなかった』
大「俺も」
大倉くんが自販機で飲み物を買う。
大「ん」
『え、ありがとう』
ちゃんと気配りができるところも彼の魅力のひとつだと思う。
大「俺さ」
『うん』
大「麗奈のこと変に責任感じすぎてたのかなって最近思うようになって」
『…うん』
また、また麗奈さんの話。
大「…俺…誰かを好きになるとか…一生ないと思っとった」
『…うん』
大倉くんが次の言葉を放とうとした瞬間、
少し離れたところから私たちの班を呼ぶ声がする。
大「行こか」
『うん』
章ちゃんたちに気付かれないように、
みんなの少し後ろを2人で歩いた。
ケータイのライトで足元を照らしてくれて、
私のペースに合わせてくれる。
『おっと…』
大「気ぃ付けや」
よろけた私を支えてくれて、
そのまま手をぎゅっと握られる。
大「俺…お前のこと」
『…やだ』
驚いた顔でこっちを見てる大倉くん。
大「なにが嫌?」
『…大倉くん、私の事1回も名前で呼んでくれたことない…』
出会ってからずっと。
お前お前って。
大「…Aちゃん」
ゆっくり目線を上げて大倉くんの顔を見る。
大「俺、思ったより…だいぶ、Aちゃんのこと好きやわ」
『…私も…大倉くんのこと好きだよ』
照れくさく見つめ合った私たちは、
互いに手を絡めた。
大「…付き合ってください」
『…はい』
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遅くなりましたが、
100人突破ありがとうございます、、!
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ゆりかご(プロフ) - paruru1012さん» コメントありがとうございます!そうやって言って貰えて嬉しい限りです( >_< )気持ちに応えられるように頑張って書きたいと思います! (2021年3月20日 23時) (レス) id: ffb8278a16 (このIDを非表示/違反報告)
paruru1012(プロフ) - 今1番気に入っていて先が気になる作品です!無理にならないペースで更新頑張ってください! (2021年3月20日 17時) (レス) id: 61555b5d32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆりかご | 作成日時:2021年3月10日 2時