君をこの手で包みたい

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優「Aー、ご飯はー？」

『食べるーー』


ｶﾞﾁｬ


『おかえり』

優「信ちゃん、おかえり」

村「おう」


優ちゃんの旦那さんの信ちゃん。


村「大学どうや？」

『んー、思ったよりレベルが高くって…笑』

優「Aはお姉ちゃんの血が濃いんだねー笑」


この2人は両親のことをなんでも話してくれる。


そして、私のことを我が子のように愛してくれる。


村「ほな俺部屋で仕事してくるから。なんかあったら言ってな」

優「うん。頑張って」


ありがたいと思う反面、

申し訳ないと思うこともある。


『ねえ優ちゃん？』

優「ん？」

『…2人が子供作らないのは私がいるせい？』


ずっとずっと聞きたかった。


優「ううん。Aのせいじゃないし、Aがいてくれてありがとうと思うよ」

『…今貯金してて、お金溜まったら一人暮らし始めようと思う』

優「そんな気にしなくていいんだよ？」

『ううん。私がしたいの』

優「後ろめたく思ってるの？」


違う。そんなこと思ってない。


優「あの事故は、Aのせいじゃない。」

『…うん…わかってるよ……もう寝るね』


もう1回だけ、

もう1回だけでいいから、

パパとママに会いたい。


そう思う夜があってもいいよね？



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