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午後の授業を終え、
待ち合わせ場所で章ちゃんを待つ。
安「おまたせー」
『おつかれさま』
2人で並んで歩き始めると、
章ちゃんが自然と道路側へ。
安「んで?話って?」
『……私、大倉くんが好き』
安「……おぉ。」
『え?ビックリしないの?』
安「んー…正直バレバレというか…なんとなくやけど、忘れられてへんのかな〜とか」
なんだよ、勇気出して言ったのに。
安「で?なんでそう思ったん」
『……この前ね、学校で大倉くんと会ったの』
安「うん」
『先生に書類渡して、その帰りに。まさか居ると思わなくて声出しちゃって、そしたら大倉くんが気付いて…珍しくバイクで来てたから珍しいね〜なんて話して』
安「うん」
『そしたら…どっか行く?って言ってくれたの。付き合ってた時の約束覚えててくれたのかなとかちょっと調子に乗って、一緒に夜景見て、私ってまだこの人が好きなんだなって痛いくらいに感じた。』
安「え、ニケツ?」
『うん』
安「いつって言ったっけ」
『本当についこの前。1.2週間前かな』
章ちゃんの暗い表情に、
なぜだか私も不安になる。
安「…ほんまは言わんとこうって思っててんけどさ」
『うん…?』
安「………大倉くん、彼女おんねんて」
『………いつから?』
安「冬休みって丸山くんは言ってた」
冬休みって…。
もう結構前じゃん。
『…私、彼女持ちに抱きついて、彼女持ちに恋してるわけだ…^^*』
安「Aちゃん…」
大倉くんが、好きな人が幸せなら、
それでいいじゃないか。
それだけで十分。
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作者名:ゆりかご | 作成日時:2021年5月23日 2時