17 ページ17
.
『大倉くん、これ借りてきてもらってええ?』
大「ん。わかった」
文化祭前日。
今日は丸1日準備をする。
と「A」
『としは』
と「彼とはどーやねん」
『彼ってやめてや笑。付き合ってへんし笑』
看板に緑のペンキを塗ったくる。
と「文化祭、お兄ちゃん来るって」
『……毎年来て、妹思いのお兄ちゃんやんか』
あれから3ヶ月弱経って、
私と大倉くんは少しずつでも距離を縮めた。
と「ずーーっと友達のとこ行ったり来たり。朝帰ってきて寝て、夜起きて出かける。」
『…うん』
体壊してへんかな。
と「なぁ、ほんまにお兄ちゃんのこと…大「Aちゃん」
『大倉くん』
と「……私、向こう手伝ってくる」
持ってたテープを少し乱暴に置いて、
教室の真ん中で作業をしてるグループへ行ってしまった。
『ありがとう』
大「ええよ。」
美術部から借りた物を床に広げ、
再び2人で作業をする。
大「文化祭さ」
『ん?』
大「一緒に回らへん?」
『…いいよ』
大「……後夜祭も」
『……いいよ』
赤と緑のペンキが重なって滲んだ所が黒くなる。
大「…赤はええなあ」
『ん?』
大「んや。これ向こう持ってくで?」
『うん。ありがとう』
文化祭、うまくいくとええなあ。
.
55人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆりかご | 作成日時:2021年2月15日 3時