初恋は大人味 (ページ12)

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『この前、付き合ってもないのにいっちょ前に喧嘩してしまって…』

大「ええやんええやん」

『帰りいつも送ってくれるのに…この前送ってくれへんくて…それで…その…』

冷たくキレて帰った、なんて言えへん。

『ええよ言うて帰って、ちょっと寝て起きたら電話で今から会おうって言われて』

大「え？！付き合ったん？！」

『ちゃうよちゃうよ！呼ばれて、家こっそり出て、いつもの公園で2人でアイス食べた。アイスもちゃんと私の好きなの買ってくれたし』

田「むっちゃええ感じやん」

ええ感じならええけどな。

『……お酒』

「「？」」

『…お酒飲んだ時しか送ってくれへんねん』

田「いくつ？)ﾎﾞｿｯ」

大「5個上)ﾎﾞｿｯ」

『相手は夜風浴びに散歩がてら送る、私はゲームやってたとか勉強してたとか…お互い家族に嘘ついて…』

なんだか急に胸が苦しくなる。

『彼女いてもいなくても……キスしてくれて……いつもお酒の匂いする…』

田「あかんやろ)ﾎﾞｿｯ」

大「普通に浮気やな)ﾎﾞｿｯ」

私は2年以上待たないとお酒飲めないのに。

あぁもう、泣きそう。

『…大人やで…すっごく』

田「なんか、勘違いしてそう」

『へ？』

田「キスしてんねやろ？ほなら向こうが勝手に付き合ってるって勘違いを…それで狭山さんは逆に付き合ってないって勘違いを…」

『…付き合ってるって勘違いしてる人が…他のところでキスマーク付けてくるなら私は嫌やな…』

大「お前これどーすんねん)ﾎﾞｿｯ」

田「悪気はないねんほんまに)ﾎﾞｿｯ」

そしていつか私がお酒を飲めるようになっても、

その頃にはすぅくんは結婚がどうとか言い出す年齢になんねやろうな。

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