このうたをあなたへ届けたい (ページ33)

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柚「A！また同じクラス！」

『ね！嬉しい！』

真「俺だけ…俺だけ別…海月…」

あ、真緒くんだけ別だったんだ。

ほんとだ。名前ない。

吉「Aちゃん、また1年よろしく」

『吉良くん！よろしく！海月ちゃんは？』

吉「二階堂さんは風邪ひいて欠席。」

柚「たしか入学式もいなかったよね？」

吉「その日も風邪笑」

なんだか災難だな…。

『でも真緒くんも隣のクラスじゃん？休み時間とかお昼休みとか…』

真「お前らは海月の可愛さを知らないんだー！！！授業中、海月がどれだけ可愛いか知らないだろ！！！アホーー！！！わー！！！」

吉「ちょっと真緒ー笑。ごめん、行くね」

真緒くん逃走しちゃった。

柚「行こっか」

『うん』

柚葉と2人で教室に向かう。

柚「最近どう？」

『それはどの話？』

柚「んー諸々。」

諸々て。雑な。

『恋愛はまぁぼちぼちって感じかなあ。音楽の方はちょっと雲行き怪しい』

柚「なんで」

『コメント見てない？』

柚「あんまり。」

自分のアカウントを開いて、

適当な動画のコメント欄を見せる。

【可愛い可愛い言ってる人いるけど別に可愛くなくね？】

【歌下手だし笑】

【あー、1回バズって勘違いしちゃった系ね。】

【+50の加工取れてませんよ】

柚「なっにこれ……」

『なんで柚葉がそんな怒ってんの笑』

柚「許せない。お前らの顔見せてみろって感じ。」

柚葉、ここまで怒ってくれるなんて思わなかった。

柚「まぁでも、アンチが来るほど有名になったってことじゃない？」

『…そうかな』

正直、こうやって目に見える形になると傷つく。

書き込んでる人が思ってるよりも傷つく。

柚「でも、しんどいなら辞めなね。苦しんでる姿見たくないし。」

『ありがとう』

それと同時にチャイムが鳴って、

新しいクラスの担任が入ってくる。

先「お前ら座れー。」

柚「またあいつかよ笑」

『ちょっと笑わせないで笑』

柚葉と2人でくすくす笑っていると、

先生の様子がおかしくなった。

先「…おい、羽沢。お前隣のクラスだろ」

真「先生、僕はこのクラスだと思います。」

先「九条、持ってけ」

吉「ほら真緒ー、行くよー」

真「嫌だー！！離せ！！離せ吉良！！！」

吉良くんに引っ張られて隣のクラスに返される真緒くん。

先「よーし、名前呼ぶから、呼ばれたら返事しろよー」

柚「なにあいつ馬鹿なの…？笑笑」

『ちょ、やめてよ柚葉……笑笑笑』

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