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「…〜 ♪ 」
全部全部、終わればええねん。
いや、忘れたらええんか？
香奈と過ごした時間も、
Aのことも。
そしたら俺なんも残らへんやん笑
「はいもしも〜し」
玲《忠義！！！あんたなにしてるん！！！》
「なにって……掃除？」
玲《そんなんええから！！はよ〇〇病院来て！》
なんで？
なんで病院行かなあかんねん。
玲《香奈が！！！》
「っ…！」
そこで俺は我に返って家を飛び出した。
「香奈……香奈…！！！」
無我夢中で走って
「香奈…！！！」
男「いったいのぉ！あほんだら！！！」
がむしゃらに進み続けた。
「玲愛！！！」
玲「…忠義」
薄暗い病院の廊下。
医「脳死です」
泣き崩れる香奈の親御さん。
玲「…忠義…」
ちゃう。
俺が夢見てたのはこんな未来やない。
子供は2人で、男の子と女の子。
キッチンでは可愛い奥さんが料理をして…。
『たぁくん、ご飯できるよー』
「っ…(泣)」
あぁ、
俺ってどこまで最低なんやろう。
「…あのっ……(泣)」
父「大倉くん……もう…うちの家族には関わらないでくれ……」
ﾌﾟﾂﾝｯ
そこで、なにかが切れたんや。
家に帰ってソファーに座れば、
丸3日経っていた。
「会社…」
口煩い上司。
仕事のできない同僚。
執拗い女共。
「…もうええか」
【辞職願】
もう全部終わったんや。
俺の幸せは、俺が崩したんや。
引っ越そう。
遠い街で、また1からやり直そう。
そして俺も消えよう。
そう思ううちに1ヶ月、2ヶ月と時間が流れた。
「あーもしもし横山くん？」
横《おー。大倉。久しぶりやな》
事情を話して上に話してもらうようにした。
時期も時期やから無理かもとも言われたけど。
「…もしもしおかん？」
母《忠義》
「…ごめん、俺もう無理やわ…」
おかんは泣くわけでも叱るわけでもなく、
ただただ無言やった。
玲愛から聞いたんかな？
「…東京に引っ越そうと思う」
母《…あんたがそれでいいと思うんやったら行きなさい》
その一言で東京に行く決心が着いた。
「…東京の街は冷たいな…」
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作者名：ゆりかご | 作成日時：2021年1月1日 5時
