罪人＿ﾂﾐﾋﾞﾄ＿

第34話ー岩田sideー ページ35

岩田side


敬「俺、俺…」




日記を見た後、みんな下を向いていた



俺らがやったことはただの裏切り


あいつの心の叫びにも気づかないフリをして
何もやっていない、ただ必死に夢を追い続けていた人間を俺らは、何も知らず…
潰してしまったんだ




すると、直人さんがいきなり手を床に叩き始めた

哲也と末っ子二人の三人がかりで止めようとすると


直人さんは狂ったように泣き叫びながらこう言った




N「誰かｯ、誰か俺の手の骨を全部折って、踏み潰してくれｯ、」


哲「落ち着けｯ、直人」



直「俺はｯ、俺はｯ…(泣)」

…こんな直人さん初めて見た


すると、直己さんが急に立ち上がり



己「俺、亮の家に謝りに行きます、許してもらえるかどうかはわかりませんが」

それではお先に失礼しますといって直己さん楽屋を出た


A…


お前今まで病気とか持っていたのかよ


何で言ってくれなかったんだよ


どうしてあの時無理して笑ってたんだよ

なぁ…



≪岩さん！≫


≪私の夢は、自分のダンスでいつか世界を幸せにすることなんです≫

俺が悩んでるときもずっと話を聞いてくれた

笑顔を絶やさずに、ずっと辛い時をすごした



なのに


岩≪おい、邪魔≫


≪ひｯ、す、すいません…≫


岩≪さっさと辞めろよｯ≫

≪すいませんでした≫

次第に笑わなくなった

俺らに向ける眼差しはだんだん恐怖と絶望で溢れ返っていった


岩「はｯ…！？」


≪皆さんは、私が辞めれば…笑えますか…幸せですか≫


あのときの言葉…理解できた




岩「あいつは…」




そのときは変な事言うな、っていうレベルで考えていたけど


本当に、願っていたんだな…



確かに自分の周りの人が幸せになれない


あいつがいつ番嫌うことだ


アイツは、最後までLove Dream Happinessを守ろうとしたんだ



自分なりに




岩「ああああああｯ、ううｯAｯ…ごめんなぁｯ、ごめん…」



馬鹿野郎…

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