261 「うーむ、クルタ族……クルタ……うーん」 ページ15
「流星街のおっちゃんが送ってくれた母の日記がこちら」
「字ぃ汚ッ！」
「それな！」
ハンター文字であることは辛うじてわかる！が！しかし！ちょいと字が汚すぎやしませんかねマイマザー！！
「うーわー……読めなー……」
「これは……ミミズ文字というか、糸こんにゃく文字だわ……」
シャルが苦笑いして、布のような感触になってしまっている紙をそっとめくる。
厚い紙束は縁の方が少しだけ焼け焦げている。変色もしているけれど、文字は消えずに読める程度に残っていた。
「ちょっとパソコンにスキャンして文字読めるようにするか……いやーこれはひどい」
たしかにハンター文字って書きにくいけどね。クルタ族から出てきたなら文字が違うだろうし、言葉も違うし、そりゃあこうもなるかもしれないけど、これはそれ以前の問題のような。
「じゃあスキャンしてる間にもう一冊。じゃんじゃかじゃーん」
「そっちは？」
「おそらくクルタ語で書かれたもの。ちなみにクルタ文字は君たち旅団のせいで解読前に失われたので、ハンターサイトでも解読不可能です」
「へー。セレネはわからないの？」
「文字はわかんないんですよ」
「文字『は』？」
「……スキャンできた？」
「……ん、うん」
文字はわかんない。でも音はわかる。
「解読完了」
「いえーい！」
「これは……日記じゃないな。多分仕事の日誌」
「本当？」
パソコンに解読された文章が並ぶ。たしかに日記ではなさそうだ。
「『7月24日 マフィアンコミュニティーの上層部セイヴァルの懐に潜入。身体を以って誘惑、十老頭への反逆の企てを確認、音声証拠採取後、排除』」
「か……身体を以って誘惑」
「色仕掛け方向の暗殺者かー。相当美人だったんだろうね」
「待ってお母さんそんなことしてたのか。流石すぎる」
私のお胸の大きさはお母さんからの遺伝ですか？
「情報処理、心理介入が得意だったんだね。流星街に雇われることができたのも納得」
「納得できるの？」
「うん。特に心理介入っていうのは、身体を使うにしても難しいことだよ。それに流星街は、話すの得意じゃない人多いし」
「あー……そうか。私もそうだったしな」
言葉に関しても十分な教育を受けられないから、どうしても流星街の子供の言語発達は遅れる。
私も教育改善は頑張ってるけど、言葉のわかる人間がいつでもいられるわけじゃないし。
「あの、私のこととかは書いてない？」
「……シビュラは無いな。これは完全に仕事用の日誌だったんだろう」
もし書いてあるとしたらーーこの、クルタ語の日記しかない、ってことね。
262 「……ちなみに私の字は最高に汚いです。師匠以外読めないレベルです。ちなみに師匠の字は見とれるほど美しいです」→←260 「これは私にとってのただの萌え回！！師匠かわいい！！」
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レン(プロフ) - このシリーズ3周するくらいとんでもなく面白かったです!!!!!更新停止なのは悲しいけどいつまでも待ってます！ほんとにこの作品大好きです!!!!! (1月28日 21時) (
レス) @page34 id: d242f3e9c7 (このIDを非表示/違反報告)
アロン(プロフ) - ついにキメラアント編っ！更新停止になっちゃってるけど、また更新再開してくれると嬉しいです！ (2021年8月26日 13時) (レス) id: ed0e3e5242 (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - このシリーズめっちゃくちゃ好きです！更新待ってます！！ (2021年2月1日 8時) (レス) id: f151b0ddd6 (このIDを非表示/違反報告)
Kan - 更新楽しみにしてます(^_^)ﾉ (2020年9月19日 23時) (レス) id: 807bcc086e (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草 - フレンチトースト頬張るふぇいたん可愛すぎる！！！ (2020年6月5日 21時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤原 黎明 | 作成日時：2019年8月7日 21時
