愛して恋して ≪アバンティーズ 短編集≫

やきもち？　*エイジ　来桜さんより ページ33

家に帰るなり彼は少しつまらなそうに顔をしかめていた

　ただいま。と言う声も少し怒っている

　しかし私には少し思い当たる節があった

「ライブってなに」
　
　少し前にツリメくんとライブに行ったのだ。えいちゃんいは少し言いづらくて友達と、と伝えていた

　…そういえばツリメくんにはえいちゃんに言ってないと言う話はしていなかったかもしれない

　私が少し気まずそうな表情を浮かべ返事を返さないでいると彼は小さく呟く

「…楽しかったって言ってたから別にいいけどさ」

　そう言って私より少し遠くの場所に座る

　その声は完全に納得していない時のでしょエイジくん

　私はふてくされている彼を見て彼に聞こえないくらいの声で笑う

　私は少し遠くの彼に近づき小さく床の上にあぐらをかく彼の太ももに手をついて顔を覗き込む

　彼はまだ少しムスッとしている

「…やきもちえいちゃん」

　私はそう言って彼のほっぺをつつく

　彼はうるさい、と言って私の指をどけた

「…今度はえいちゃんが付き合ってくれるかな…。ライブ一緒に行ってみたいね？」

　私がそう言うと彼はこちらを向くように姿勢を直して私のことを抱きしめる

　ポンポンと彼の背中を軽く叩くと彼はぐりぐりと頭を押し付けてきた

　そうして小さく呟いた声が私の耳をくすぐった

　私はそんな彼の言葉を聞いてそんなことないよ。とまた笑うのだった

「…Aはずるいよね」



(リクエストありがとうございました。勝手に題名に名前を入れさせていただきました申し訳ありません)

(次は絶対おれと行こうね来桜)

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