37 マルコー？逃げたぞ ページ39
*
「ドクター・マルコー！！」
「む、ぅ？」
寝ていた所で急に大きな声を出されたのでびっくりした。(ちなみに俺に睡眠は必要ないが、人間体では時折記憶の錯綜で変なものが見えるので面白くて寝ることがある。)
「中央のアレックス・ルイ・アームストロングであります！」
どうやら中年の男に向かって叫んでいるようだが。
「あ……」
「逃げた」
……一応気配を追っておくか。
「知り合い？」
「中央の錬金術研究機関にいたかなりやり手の錬金術師だ。錬金術を医療に応用する研究に携わっていたが、あの内乱の後行方不明になっていた」
錬金術とは思ったより幅広いんだな。エドたちみたいなのもあるし、ロイみたいな炎だったり、アレックスみたいな変なのだったり。
「降りよう！」
「追うのか？」
「ああ。そういう研究をしてた人なら、生体錬成について知ってるかも知れない！」
なるほど。それなら行くべきだな。
家畜車両から降りてきたアルは羊の臭いがした。俺は好きだけどな。
「あっち」
「姿見えないのに、気配がはっきりわかるのか？」
「わかる」
俺の身体の一部を付着させたからな。それににおい、空気の流れ、などなどたくさんのヒントがあるから、俺に追跡なんか簡単だ。
ついでに住民に話を聞くと、マルコーとやらはマウロという名前で医者をやっているらしい。それも錬金術で。
「偽名を使って隠れ住んでたのか？何故だ？」
「ドクターが行方不明になった時、極秘資料も消えたそうだ。ドクターが持ち逃げしたと専らの噂だった……」
……あの家からだな、気配は。
「お邪魔しま……いって！」
銃声。そして額を撃ち抜いた銃弾。
「リヒト！！」
みんなの慌てた声と、怯えたような目の前の男の気配。
「いっ……てぇ……」
「いやお前何で無事なんだよ……」
「不死身だからだが？」
「……」
どや顔をすると呆れたように黙ったエドとアルに対し、マルコーは青ざめている。
「不死身……！？まさかお前は……」
「？」
「落ち着いてください、ドクター」
「私を連れ戻しに来たのか！？もうあそこには戻りたくない！おねがいだ！かんべんしてくれ……！」
「違います、話を聞いてくださ」
「じゃあ口封じに殺しに来たか！？」
「まずはその銃を下ろし……」
「騙されんぞ！！」
「落ち着いてくださいと言っておるのです」
あ、アレックスがキレた。
*
続く (更新停止中)
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藤原 黎明 - アルシエルさん» ふおおおぅ……優しい言葉をありがとうございます！無理しない程度に頑張りますね。こちらの作品は更新ゆっくりなので、ゆっくりたまに見に来てくだされば嬉しいです！よろしくお願い致します！ (2019年4月3日 18時) (
レス) id: 862efe2a89 (このIDを非表示/違反報告)
アルシエル - ご復活おめでとうございます。お話の続き楽しみにしています。たまには更新も置いといてのんびりしてくださいね。傷ついた心を癒すのにはそういう時間も必要でしょうから。 (2019年4月1日 13時) (レス) id: e40e430b96 (このIDを非表示/違反報告)
リン - 分かりました！更新頑張ってください！ (2018年12月31日 16時) (レス) id: 9f5cd220aa (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - リンさん» いえ、天空闘技場に入る前に話がスタートしていますので、覚えていません。存在も知らない状態ですね。こちらのお話では念能力は無いものとして扱っていこうと考えています。わかりにくくて申し訳ないです(>_<) (2018年12月30日 17時) (レス) id: 862efe2a89 (このIDを非表示/違反報告)
リン - こちらの君臨者様は念を覚えているのですか？ (2018年12月30日 14時) (レス) id: 9f5cd220aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤原 黎明 | 作成日時：2018年9月26日 22時
