12 爽快?ふふ ページ13
*
「あはは」
ロゼ「だ、大丈夫?」
「ちょっと、面白すぎたな」
おなかが痛い。
コーネロ『……ッぎゃあああああ!!』
「!?」
アル「うわっ」
「壊すぞ!」
突然の叫び声に耳を塞ぐ。うるさいのでスピーカーを壊した。
「エドワードにやられたような叫び声じゃなかったな」
アル「何だろう」
ズ……
ロゼ「な、何!?」
ぱきぱき、と音が響く。また大きな音をたてて現れたのは、動く石像。
「うわ」
アル「ブチ切れてる」
神の鉄槌、くらっとけ!!と、遠くから聞こえる。どうしたんだろう。
アル「ハンパ物?」
エド「ああ、とんだ無駄足だ」
鉄槌の横に倒れたコーネロをつんつんつっついてみる。合成獣も俺の真似をして、爪でそっとつっついている。……起きないな。
エド「しょうがない、また次探すか……。お前らは何をしてんだよ、行くぞ」
「ああ」
……起きないなら落書きをしようと思ったのは秘密。
ロゼ「うそよ……だって、生き返るって言ったもの……」
「ロゼ」
ロゼ「なんて事してくれたのよ……これからあたしは!何にすがって生きていけばいいのよ!!教えてよ!!ねえ!!」
ロゼが泣いていた。
エド「……立って歩け、前へ進め。あんたには立派な足がついてるじゃないか」
そのまま、去る。
夕日がロゼを、泣いているロゼを照らしていた。
エド「っつーか!!」
街を出た頃にエドが振り向いた。
「む?」
エド「そいつ連れてくのかよ!?どーすんだそれ!!」
「ああ」
合成獣か。連れて行ったらダメなのか?と聞くとダメだろ!と返される。
「おまえ、どうしたい?」
頰を撫でてやれば気持ち良さそうにする。
俺は動物の言葉はわかるが、こいつの言葉は今わからない。様々な動物が合成されたせいか。
「……」
頭を腹に押し付けてくる。これは、仕草から見て付いて行きたいということではないのか?
エド「連れてくなら、お前とは旅できねぇぞ……。汽車にも乗れないからな?」
「もう少し小さいならいいのか?」
ふむ、どうしたものかな。
アル「元には……戻せないの?」
「……難しいな。それぞれの魂が互いを打ち消しあって、混ざって、いくつかは消滅してしまっている。戻せたとしても、動物の死体に分かれるだけだ」
ごめんな、戻せなくて。
「でも、小さくすることは可能かもしれない……。もしくは俺のような能力を分け与えるか……」
エド「……こいつ何なんだよ本当」
「待て、置いていこうとするなよ。ちゃんと考えてるから。歩きながらやるから」
泣くぞ、俺。
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藤原 黎明 - アルシエルさん» ふおおおぅ……優しい言葉をありがとうございます!無理しない程度に頑張りますね。こちらの作品は更新ゆっくりなので、ゆっくりたまに見に来てくだされば嬉しいです!よろしくお願い致します! (2019年4月3日 18時) (レス) id: 862efe2a89 (このIDを非表示/違反報告)
アルシエル - ご復活おめでとうございます。お話の続き楽しみにしています。たまには更新も置いといてのんびりしてくださいね。傷ついた心を癒すのにはそういう時間も必要でしょうから。 (2019年4月1日 13時) (レス) id: e40e430b96 (このIDを非表示/違反報告)
リン - 分かりました!更新頑張ってください! (2018年12月31日 16時) (レス) id: 9f5cd220aa (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - リンさん» いえ、天空闘技場に入る前に話がスタートしていますので、覚えていません。存在も知らない状態ですね。こちらのお話では念能力は無いものとして扱っていこうと考えています。わかりにくくて申し訳ないです(>_<) (2018年12月30日 17時) (レス) id: 862efe2a89 (このIDを非表示/違反報告)
リン - こちらの君臨者様は念を覚えているのですか? (2018年12月30日 14時) (レス) id: 9f5cd220aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藤原 黎明 | 作成日時:2018年9月26日 22時