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第壱話:片腕有角の仙人 ページ1

仙人を名乗る者は、なぜか自分の空間を持ちたがる


千年の時を経て蘇った尸解仙、邪悪な心を捨てて


温厚な心を得た鬼の仙人。など、色々だ。


ある時、山に住む仙人【茨木華扇】の元に妖怪の賢者である八雲紫が訪れた。


『・・・何の用ですか』


紫「・・・先日発生した、人里での人喰いについてよ」


事件は三日前にさかのぼる。子の刻にとある人家で女性の惨殺死体が


発見された事だ。凄惨な事件が起きて人里が緊張に包まれ


里の人間は、怯えていた。しかし、犯人はすぐに捕まった。


昨日の深夜、人家に忍び込もうとしていた怪しい影を


秩序を重んじる人間と妖怪たちが協力して捕まえたのだ。


怪しい影の正体は、自らを【鬼】と名乗る醜悪なナニカだ。


そのナニカは、口汚い言葉で罵ってきたが


一言出すたびに、人間ならば即死の攻撃を受けた。


だが、ナニカはどんどん再生していき倒れることはなかった。


時間が経過して夜が明けたとき、それは断末魔の悲鳴をあげて消滅した。


これが、紫が話した内容だ。


『もう一度言いますよ。私に何の用ですか』


紫「貴方にアレらの元凶を潰して欲しいのよ」


『はい?』


紫「アレがどこから来たのかは突き止めてあるわ。外の世界のさらに過去の世界

大正と呼ばれる時代から来たのよ。そして親玉も突き止めたわ

鬼舞辻無惨という男よ」


『違います。なんで私なんですか?』


紫「・・・萃香が言ったのよ。私の見た目では外の世界に出られない

だから、限りなく人間に近いお前に言って欲しいと」


萃香は初めに「鬼の親玉だとッ!勝手に親玉を名乗る奴はぶっ倒してやる!」と言っていたが

お世辞でも人間には見えない萃香は、恥を忍んで

人の姿に近い、華扇を推薦したのだ。


『・・・わかりました。古い馴染みです。

私が行きます。それに・・・私は人間に近づきたいと思っています

人間を害する輩を野放しするのは、私もいい気分はしませんから・・・』


紫「感謝するわ・・・それともう一つ、アレも持っていきなさい」


紫が指を指した先には、封印された華扇の右腕があった。


『あれはッ!!』


紫「分かってるわ、貴方がどうゆう思いで封印したのか

けど、もしもの時が起こった時にはきっと貴方を守るはずよ

貴方たちは“どちらも”【茨木華扇】なんだから」


『・・・わかりました、不本意ですけど

持っていくことにします。』

第弍話:哀れな鬼→



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廣岡唯 - 面白い続きが観たい… (2022年10月10日 17時) (レス) @page3 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:NATI | 作者ホームページ:http://uranai.nati  
作成日時:2022年8月9日 19時

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