Step32 ページ36
『いらっしゃいませー!……どうですか?』
「おおぉ……栗原お前、スマイル完璧だよ!!おおん!!」
『えっうそ!?』
レジ打ちの次は営業スマイルの練習!さっそく私がダメもとで笑顔をつくってみると、まさかの大絶賛を受けています!
正直かなり嬉しい…えへ…
「うん、完璧完璧。僕はいいと思うよ?さとみ君はどう?」
「……」
『あれ、さとみ?』
「……っあ、ごめんごめん。先輩の笑顔可愛すぎてつい」
『そっ、そんなに!?』
そんなくさいセリフ言えるのか……あぁ、こうやっておとしてきたのかな。
「よし、さとみ君もみとれるほどいい笑顔だし、スマイル部門は合格でーす!」
『やったぁ!ありがとうございます!』
「おめでとーセンパイ」
まさかの一発合格だぁ〜〜!!
「……あれ?じゃあもう教える事ないよな?ころん?」
「…確かに。じゃああとは試験に向けてたくさん飯食って、たくさん寝て、鏡の前で笑顔の練習をしてこい栗原!それが家でできる唯一の事だ!」
『えー。笑顔は一発合格だったから自信あるし、練習しなくてもいいと思うんだけど…』
「何言ってんの?」
『えっ』
先輩は情緒不安定で、笑ったかと思えば急に声を低くした。いや怖いって!!
「はぁ、センパイ。油断大敵。いくら自信あったって、活かせなきゃ意味ないよ?今は俺らが相手だから気楽かもしれないけど、お客さんの前だと自然な笑顔を作るって意外と難しいんだよ?」
『は、はい』
「だから本番の直前まで自然な笑顔を作る事に慣れておかなきゃ」
『は、はぃ』
「ってことを言いたかったんだよな?ころん」
さとみが先輩を見ると、一瞬目を丸くして、間をおいて返事をした。
「そういうこと!」
「だよな!」
快く返事しておきながら、小声であぶねー、とか焦ったわ、とか言ってる。素直だな。
『分かりました。ではこの辺で失礼させていただきます。今日は私のためだけにわざわざご指導してくださり、ありがとうございました。明日の試験で活かせるよう頑張ります』
「おー。まじ、明日不合格とか言ったら許さねぇからな!?」
『はい!絶対合格します!』
「落ち着いて物事を見分けてね。応援してる」
『うんっ!』
私はいい先輩と後輩を持ったなぁ。としみじみと感じた瞬間でした
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七海 - 七海って呼んで☆私、敬語苦wwじゃあ、私もあんりで!ありがと〜! (2020年4月20日 22時) (レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)
あんり - ろのさん» 夢主ちゃん可愛く出来てますか!?よかったぁ……確かに現実でこんな子、なかなかいませんもんね!(笑) (2020年4月20日 20時) (レス) id: 7624e9c568 (このIDを非表示/違反報告)
あんり - 七海さん» 七海!でいいんですか!?タメも!?やったぁー!そうします!私のこともあんりって呼んでくれると嬉しい!ありがとう! (2020年4月20日 20時) (レス) id: 7624e9c568 (このIDを非表示/違反報告)
ろの - あんりさん» 主人公ちゃんかわいいですよ!現実にこんなかわいい子いたら付き合いたい(←by女) (2020年4月20日 11時) (レス) id: 5062ea37bc (このIDを非表示/違反報告)
七海 - あと、私の事、七海って呼んでくれていいですよ!あと、タメでいいです!その方が話しやすいだろうしww (2020年4月20日 0時) (レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんり | 作成日時:2020年3月6日 15時