62.現れた扉の先の光 ページ20
息が出来ない。
どうにかして振り解こうとしても、上手く腕に力が入らない。
目の前がチカチカと真っ白になり、だんだん意識が遠のくのがわかる。
駄目なのに。私が戦わないといけないのに。
みんなを、守らなきゃいけないのに…！
何度も味わった死にかけ状態。
今回も中々ヤバいかもしれない、死ぬかも、なんて思い始めた時だ。
「手っ……離せえ！！」
聞き覚えのある声が聞こえた。
出久だ。
「SMASSH！！」
出久が脳無に殴りかかった。
脳無は無傷で、全く効いた様子はなかったが、ほんの少しだけ手の力が緩んだ。
その隙に私はなんとか脳無から逃れられた。
「げほっげほ…っは…はぁ」
解放され、本能的に身体が空気を求め、息をする。
チカチカとした視界がゆっくりと戻る。ドクドクと心臓が脈を打つ。
そっか、私、まだ生きてる…んだ。
救けられちゃったなぁ…。
＿＿＿＿＿＿
「立香ちゃんッ！！」
上手く立てない私は出久に引っ張られ、その場から距離をとった。
そこには梅雨ちゃんと峰田君もいた。
「ゆっくり深呼吸よ、立香ちゃん」
「俺…死ぬかと思ったぜ〜…」
出久の手がブルブルと震えていた。余程怖くて不安だったのだろう。
不安の表情をする3人を安心させるように、私は少しだけ微笑んだ。
「いい動きをするなぁ…。スマッシュって…オールマイトのフォロワーかい？」
にたりと死柄木が嗤っているような声が聞こえた。
その時だった。
急にUSJの入り口のゲートが勢いよく吹っ飛んだのは。
それを行ったのは誰なのか、砂嵐ではっきりとはわからないが瞬時に察した私はやっとその時少しだけ肩を下ろした。
「嫌な予感がしてね…。校長のお話を振り切りやって来たよ」
来たのは予想した通り、オールマイトだった。
「来る途中で飯田少年とすれ違って…何が起きているのかあらまし聞いた」
オールマイトの姿を見た者全てが、今きっと安堵の表情または笑みを零していると思う。
「全く己に腹が立つ…！子どもらがどれだけ怖かったか、後輩らがどれだけ頑張ったか…！」
だけど、いつも笑顔を忘れないオールマイトは、その時はにこりとも笑っていなかった。
怒りで目がギラギラと光っている。
「しかし！だからこそ胸を張って言わねばならんのだ！」
オールマイトは荒々しくネクタイをちぎり投げ、USJ全体に聞こえるように叫んだ。
「もう大丈夫＿＿＿＿＿私が来た！」
.
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爆走する点P(プロフ) - 最ッ高です...！ (1月29日 1時) (
レス) @page43 id: 4d9e29c5d6 (このIDを非表示/違反報告)
りんご飴(プロフ) - 好きすぎる！(๑ ˊ͈ ᐞ ˋ͈ )ƅ̋更新楽しみに待ってます！応援してます！(*^^*) (2022年1月3日 4時) (レス) @page43 id: 0ea8b0dbfd (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 暁さん» 更新が大変遅れてしまって申し訳ないです！！好きだなんてそんな…嬉しいです^ ^ 今後とも応援お願いします！！ (2020年1月1日 16時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
暁(プロフ) - とっても面白くて好きです！！更新楽しみに待ってます！！！！ (2019年10月22日 4時) (レス) id: 8f6d532d35 (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - masyu0816さん» 面白いですか！？本当ですか！？超嬉しいです！気紛れ亀更新ですが、応援の程よろしくお願いします！ (2019年9月15日 11時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヒア | 作成日時：2018年5月14日 17時
