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05.勝手に ページ6

緑谷side


あの敵はオールマイトにやられたはずだ。
逃げられた?…落とした?
だとしたら僕のせいだ。


「つーか、あの敵…オールマイトが追いかけてた奴じゃね?」

「オールマイト!?うそお!?来てんの!?」

「じゃあ何してんだオールマイトは!?」


僕の、せいだ。

彼は…オールマイトは動けない。
あいつは掴めない!有利な“個性”のヒーローを待つしかない!

両手で口元を抑える。

頑張って…!ごめん!!ごめんなさい…!!
すぐに救けが来てくれるから…誰かヒーローがすぐ……っ



『頑張れ出久』



さっき立香ちゃんの言葉が頭を過った。

捕らわれているかっちゃんと目が合った瞬間、僕の体が、足が勝手に動いていた。
後ろのヒーローは止まれ!と叫んでいる。でも、僕は止まらなかった。

何で何で出た何してんだ!何で!!


「爆死だ」

「ひっ…」


どうしようどうしようこういう時は……25P!!

僕は背負っていたリュックをヘドロに投げつけた。
そのせいか、かっちゃんを捕らえていた力が緩む。
咳き込みながらかっちゃんが現れた。


「かっちゃん!!」

「ゲホッガハッ…何でてめェが!!」

「足が勝手に!何でって…わかんないけど!!」


理屈は色々あったと思う。
ただその時は。



「君が救けを求める顔してた」



ただそれだけ。


「もう少しなんだから邪魔するなあ!!」


ヘドロの腕が僕に振り下ろされる。

どうしようどうしようもう……っ!!



「『出久、諦めるな』」



「!!!」

「な、小娘如きがあああ!!何で何で効かねえ!?」


ヘドロの腕はひとりの少女によって止められていた。
僕は傍に立っている彼女を見上げる。
その時オレンジの髪が、琥珀の瞳がとても今までで一番綺麗に見えた。


「出久。やっぱり、君はヒーローになれるよ」

「り、りつ…か、ちゃん…!?」

「…り、つか?」

「はい、立香ですよ二人共」


何故だろう。
今とても危険な状況なのに、彼女がいてくれるだけでこんなにも違うのだと感じた。


「心配しなくても大丈夫。すぐ来るから」

「誰が…」



「君に諭しておいて…己が実践しないなんて!!」



動けないはずのオールマイトがそこにいた。
と、彼に腕を取られた僕達。
え?



「プロはいつだって命懸けええ!!デトロイト…スマーーッシュ!!!」









そうしてオールマイトのお陰で事件は無事解決し、かっちゃんも怪我ひとつなかった。


やっぱり凄いや、オールマイト。
ありがとう。

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セブ推し(プロフ) - サヒアさん» ありがとうございました! (2018年6月11日 16時) (レス) id: f4753b0a53 (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - セブ推しさん» 藤丸(ふじまる)、立香(りつか)って読みます。説明なくてごめんなさいm(_ _)m (2018年6月10日 23時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 珈琲さん» 本当ですね、アホですね私。教えて下さりありがとうございます!最高…!?う、嬉しいです!頑張ります!! (2018年6月10日 23時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 撫菜兎さん» 完結出来るよう頑張ります!! (2018年6月10日 23時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
セブ推し(プロフ) - すみません,質問なんですが主人公の名前はなんと読むのですか?教えて下さい((。´・ω・)。´_ _))ペコリ (2018年6月10日 17時) (レス) id: f4753b0a53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サヒア | 作成日時:2018年2月16日 23時

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