検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:103,141 hit

120 出発?2人ともごめんな ページ47

*




そっと、真っ白なシーツから体を起こして、借りた衣服を脱いで(自分なりに綺麗に)畳んでおく。

軽く両手を広げて、衣服を作り出して纏う。

やっと空が白んできたぐらいの時間。

ゴンとキルアはまだ寝ている。昨日は遅かったから、目を覚ますにはまだ時間があるだろう。

絶をして部屋を出て、階段を降りる。

台所にも誰もいない。ミトさんやおばあちゃんもまだ寝ているらしい。……うむ、好都合。

そのまま絶に意識を集中させたまま外に出る。

「……よし」

潮の香りがする風を吸い込み、空を飛ぶ一羽のカモメに手を振る。

旋回して降りてきたカモメを腕にとまらせて、おはようと挨拶をする。

「お前に着いて行ってみようかな」

ゴンとキルアと旅をする。

その約束を破るつもりはない。

でも、少しだけ別の世界も見てみたいんだ。
わかってくれるよな。

人間の言葉ではーー家出、ともいうのかな。……それとこれは違うか。

まぁ細かいことは置いておいて、とにかく一人旅なんてのもしてみたい気分なんだ。

「9月1日に、ヨークシンシティで」

必ず、約束は守るよ。







【no side】

「……はァ!?」

「えぇええ!?リヒト1人で出て行っちゃったの!?」

「そうみたいね。このメモによれば」

くすくすとミトが笑って、台所のテーブルに置いてあったメモを振る。

「どうしようキルア、追いかける?」

「つっても、あいつ船で出て行ったわけでもねーんだろ。『神異』か、あいつの能力かで……」

「うー、そっか……オレの鼻も効くかわかんないしなぁ」

「そんなに心配することないわよ」

ゴンとキルアはミトを怪訝そうに見た。

「なんで?」

ゴンが尋ねると、ミトはリヒトのメモの最後を指差した。

「だって、『探さないでください』って書いてるんだものこれ。ふふ、本当に面白いわねリヒト君ったら」

心底面白そうにミトは笑い、ゴンはえー……と頰を膨らませた。

「どこで覚えたんだよ、そんな文言」

「……む〜〜すごい心配……」

だけど、とゴンは眼を瞑った。

「リヒトだもんね……信じるよ、オレは」

「リヒトだからな。……うん。あいつなら多分……まぁ、大丈夫……多分」

過保護ねぇ、とミトは眼をパチクリさせていたーー




*

続編予告→←119 やりたいこと?よーし



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (121 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
372人がお気に入り
設定タグ:HUNTER×HUNTER , 夢主チート   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

勿忘草 - 実況さんに返事をする夢主さんが面白いwww (2020年6月14日 18時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - マーシャさん» ふふふ(≧∇≦) 続編をお楽しみに!応援ありがとうございます! (2019年6月2日 6時) (レス) id: 862efe2a89 (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ - 黒髪の青年はクロロですねわかります! 続編頑張ってください! (2019年6月1日 17時) (レス) id: 9f5cd220aa (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - キラさん» キラさんありがとうございます!!こっからも頑張りまーす!! (2019年5月19日 1時) (レス) id: 862efe2a89 (このIDを非表示/違反報告)
キラ(プロフ) - やっぱりいつ読んでも面白いですー!!これからも楽しみにしてます!! (2019年5月17日 22時) (レス) id: b207c7ff5b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:藤原 黎明 | 作成日時:2018年12月29日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。