113 必殺?石板返し ページ39
*
ポイントは0対1。試合はまだまだ始まったばかりだ。
「くくく、どうした?まだボクは開始位置から動いてさえいないんだけどねェ……♠」
「え、ホント!?」
体術に差があるとはいえ、あのゴンの攻撃を開始位置から動かずにしのぐのは流石といったところ。
ゴンから再び動き出す。今度はフェイントを混ぜて。
ヒソカのカウンターを避けて間合いを取ったゴンは床に指をかけた。
「だっ!!」
「出たァーーーっ!!ゴン選手の石板返しィーーー!!」
おお、すごいな。床も利用するなんてよく考えたものだ。
同時に跳び上がったゴンはそのまま石板を砕く。礫がヒソカを襲い、一瞬、ヒソカがゴンを見失う。
「……絶!」
大きな瓦礫の影から、スゥッと現れるゴンの姿。右拳を固く握り締め、それをーー
「!!」
ヒソカの頰に叩き込んだ。
「クリティカル!!2ポイント、ゴンッ!!」
会場が沸き立つ。無論、俺もキルアも思わず感嘆した。わずかに笑みを浮かべてしまうのは、ゴンが真剣に楽しんでいる顔だからだ。
「すごいな、ゴン。……?」
突然、ゴンとヒソカが無防備に互いに歩み寄る。
そしてゴンがポケットから出した円いプレートをヒソカに突きつけた。……なんだあれ。
「……あぁ!ヒソカのかくかくしかじかのプレート!」
「おー、突き返した」
キルアと声を上げて笑う。真剣な顔なのがむしろ面白かった。
「念について、どこまで習った?」
「?基礎は全部」
ヒソカがゴンを指差してニヤッと笑う。
「キミ、強化系だろ?」
「えっ、なんでわかるの!?」
おい。
「ゴンーーー!!言ったらダメだよそれーーー!!」
「え、あ!!」
「くくくキミは本当にカワイイなぁ♥」
かわいいのか?
「〜〜うるさいな、なんでわかったんだよ」
「ボクが考えたオーラ別性格分析さ♥」
オーラ別性格分析だと?そんなものがあるのか。
「強化系は単純一途♥」
「あってる」
「あってる……」
「ちなみにボクは変化系♦気まぐれでウソつき♠」
「あってるな……!」
「あってる……!!」
「と、特質系は!?」
(後日ヒソカに聞いたところ、『個人主義者、カリスマ性有り』だそうだ。よくわからない)
「僕たちは相性いいよ♥性格が正反対で惹かれあう♥とっても仲良しになれるかも♦ーーだけど注意しないと変化系は気まぐれだから」
ざわ、と肌が泡立つ。
「大事なものがあっという間にゴミへと変わる♠」
ヒソカの雰囲気が変わる。
「だから、ボクを失望させるなよ。ゴン♠」
*
372人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
勿忘草 - 実況さんに返事をする夢主さんが面白いwww (2020年6月14日 18時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - マーシャさん» ふふふ(≧∇≦) 続編をお楽しみに!応援ありがとうございます! (2019年6月2日 6時) (レス) id: 862efe2a89 (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ - 黒髪の青年はクロロですねわかります! 続編頑張ってください! (2019年6月1日 17時) (レス) id: 9f5cd220aa (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - キラさん» キラさんありがとうございます!!こっからも頑張りまーす!! (2019年5月19日 1時) (レス) id: 862efe2a89 (このIDを非表示/違反報告)
キラ(プロフ) - やっぱりいつ読んでも面白いですー!!これからも楽しみにしてます!! (2019年5月17日 22時) (レス) id: b207c7ff5b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:藤原 黎明 | 作成日時:2018年12月29日 23時