第百四十五話『不振ナ人物ヲ発見』 ページ34
辿り着いたのは展望台
乱歩はまた熊の被り物をして迷いなく足を進める
『……乱歩さん?一体どこに』
乱歩の歩いていく少し先に頭にアライグマを乗せた青年がいた
こんな所にもアライグマを連れてくるのかと少し驚きながらも乱歩について行く……が
乱「Aちゃん!かけっこしよう!」
『急に?ちょっ、乱歩さん!?』
あっはっはっはっ……と笑いながら全速力で走って行ってしまう、歳は立派な大人なのに中身が子どもで、今更だが外見が何故か熊の格好の乱歩を眺める
?「どぉう!?」
そして見事にアライグマを連れた青年───ポオにぶつかった
どうやら乱歩は芥川だけでなくポオも巻き込む気らしい
『……にしても、あの二人は仲睦ましいな』
楽しそうに喋っている。しかしそれ以前に乱歩がポオにぶつかった時点で友だち以上の仲だろうと推測できる
『……帰るなら今か』
その時、乱歩と目が合った
丁寧に頭を下げると不満そうな顔をした。しかし手招きもなければ、追い掛けても来ない。
『……僕は帰ります』
口パクで伝えて背を向ける
実のところ、御手洗に行きたかったからちょうどいい
熊の被り物を被せられて引き摺られているポオを見て合掌をした
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━━━
『展望台の売店にはこんなに可愛いお菓子があったのか』
樋口達へのお土産のクッキーを二箱程購った。
可愛らしい展望台の形をしたクッキーだ。しかしこれを持ち帰ったら、“自分も行きたかった”と部下達が云い出すだろうな、と少し笑う
『……結構長居してしまった。帰して謎解きの続きを───』
展望台を出て、何歩か歩いた時だ。
────ドサッ!!!
目の前に何か大きいモノが落ちた
そしてその数秒後に嗅ぎなれた鉄の匂いがほのかにした
『……なっ!?』
芥川の目の前には男の死体があった
頭から血を流しており、即死だ。
『……クソっ』
悲鳴の中、芥川は人混みに紛れながらその場を離れる。
こんなのに巻き込まれては事情聴取され、牢屋行きだ。
『……しかし何故、人が落ちてきた?これからの物語に関係あるのか?それともただの……』
なるべく遠くへ離れて様子を伺う
暫くすると乱歩、ポオ。そして警察らしい人が現場で騒いでいるのが見えた。
『……原作に関係ありそうだな』
しかし自分の出番ではないだろうと判断し、帰ろうとした時だ。不振な人物を見つけた。
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第百四十六話『犯罪ノ証拠ヲ消滅サセル』→←第百四十四話『何カノ間違イ』
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らしろ(プロフ) - 乳酸菌 チーズさん» コメントありがとうございます。やっと続編に続きます。明日には5を公開できると思いますのでお待ちください!ご愛読ありがとうございます。 (2020年3月15日 13時) (レス) id: 2b7c5de986 (このIDを非表示/違反報告)
乳酸菌 チーズ(プロフ) - 頑張ってください〜待ってますのでー! (2020年3月15日 3時) (レス) id: df6c59ac1d (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - ぴのさん» コメントありがとうございます。時間に余裕ができれば黒の時代もやりたいなと思っています。ご愛読ありがとうございます! (2019年7月1日 22時) (レス) id: 2b7c5de986 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - いつか黒の時代も見たいです…… (2019年6月30日 22時) (レス) id: 5f84d6c253 (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます。楽しみにしてくださると嬉しいです。頑張ります! (2019年6月22日 22時) (レス) id: 2b7c5de986 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らしろ | 作成日時:2019年6月22日 17時