第百四十三話『世間ヲ騒ガセテイル怪作』 ページ32
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『ふぅぅううううむむむむ……』
普段の黒い外套ではなく､プライベェト用の白い外套､浅葱色のワンピースを着て唸りながら商店街を歩く
珍しく
『……立原から貰ったが､なんなんだこれは｡全くもって理解し難い』
自分は頭脳派ではない為､こんな難しい謎を解けるわけが無い｡
しかしこれ｡今､世間を騒がせている怪作で､この作者は死んでしまったのだ｡それも“自分で書いた小説の殺害方法で”────
『……解けるわけないだろ｡何故､立原はこんなものを僕に渡してきたんだ？』
立原が物凄い顔をして｢是非とも解いてください！｣と頭を下げてきた時は流石に驚き､戸惑いながらも二つ返事でOKしてしまった自分を殴りたい
────ピリッ
『……っ』
立ち止まって腹を触る
時々､電気が走ったような痛みが腹にある｡それは多分､魔人に仕組まれた異能の所為だろう
『……夜には任務があるんだ｡それまでにはなんとか解けるところまで頑張るか』
痛みは一瞬だ｡それ以外はなんともない｡だから大丈夫だ｡
今は目の前の事に集中しないと……
『……公園にでも行こ､うおっ！』
？｢やぁ！とても熱心だね！｣
目の前に熊の着ぐるみが現れ､カポッと頭が外れた｡
傍に居た子どもが泣き出しそうな顔をしたのは忘れない｡
『……って乱歩さん！？』
乱｢珍しいね､君が謎解きだなんて！でもそんなものより……｣
乱歩の熊の手が芥川のお腹に触れる
少し肩が震えたが､乱歩の優しい声が先だった
乱｢自分の体を労わった方がいい｡だから云ったじゃないか､下手に動いちゃ駄目だって｣
『……す､すみませ』
謝ろうとした時だ｡突然目の前が暗くなった｡頭に熊の被り物を被せられたと判ったのは乱歩に抱き抱えられた時だった
『らっ､乱歩さっ』
乱｢ほらほら！！行くよー！彼奴が待ってる｣
『……あ､彼奴？』
訳のわからないまま､何処かへと運ばれる｡
真っ暗だし､音は聞き取りにくいし､なにしろ暑い｡
『……あの､えっ？一体どこへ？』
数分我慢しているとどこかに到着したらしく､ゆっくりと下ろしてくれた
意外と力があるんだなぁと感心しながら熊の被り物を外して目の前の建物を見る
『……は？』
目の前が警察署だったので建物を二度見して､取り乱したのは云うまでもない
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らしろ(プロフ) - 乳酸菌 チーズさん» コメントありがとうございます。やっと続編に続きます。明日には5を公開できると思いますのでお待ちください！ご愛読ありがとうございます。 (2020年3月15日 13時) (
レス) id: 2b7c5de986 (このIDを非表示/違反報告)
乳酸菌 チーズ(プロフ) - 頑張ってください〜待ってますのでー！ (2020年3月15日 3時) (レス) id: df6c59ac1d (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - ぴのさん» コメントありがとうございます。時間に余裕ができれば黒の時代もやりたいなと思っています。ご愛読ありがとうございます！ (2019年7月1日 22時) (レス) id: 2b7c5de986 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - いつか黒の時代も見たいです…… (2019年6月30日 22時) (レス) id: 5f84d6c253 (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます。楽しみにしてくださると嬉しいです。頑張ります！ (2019年6月22日 22時) (レス) id: 2b7c5de986 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らしろ | 作成日時：2019年6月22日 17時
