漆黒の狗は原作と違う為困っているそうです2【文スト】【芥川成り代わり】 (ページ41)

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第八十一話『答エハ変ワラズ』ページ41

羅生門に巻き付かれた紫色の瞳を持つ男
其奴は余裕そうな笑みを浮かべていた

『なんだ貴様か｡のうのうと僕の前に姿を現すとはその頸を掻き切ってほしいみたいだな』

？｢真逆､貴女に逢いたくて待ち伏せをしていたんですよ｣

『この変態ストーカーが……で､何の用だ？死にたいのか？』

何時までも笑っている男に若干イライラしながら羅生門強める
本当に此奴の思考は読めない､太宰と同じように

？｢……痛いです､痛い｡強めないで下さい｣

『なら何故待ち伏せをしていたか答えよ』

？｢……唯､貴女に逢いたかっただけですよ｣

目を伏せて哀愁を漂わせた彼に少し違和感を覚え､其奴を地面に叩き落とした

？｢いてて……それで本題ですが｣

『……何だ』

？｢あの時の答え……考え直してくれましたか｣

『考えるまでもない｡答えは変わらず“断る”だ』

その言葉を聞き相手は顔を暗くさせた

……間違いない｡これから先､此奴はこの街に何か災いをもたらす気だ

『……この街に危害を加えようとするのなら､僕は貴様を排除せねばならん』

？｢僕と貴女の使命は同じだと思いますが？｣

『貴様の使命と同じにするな！』

羅生門を繰り出して男の頸を狙う
ドゴンッ！！と音と共に壁が抉れた

『(……ちっ､手応えがない｡逃げられたか)』

砂埃が晴れ壁を見たが案の定､そこには誰も居なかった

『絶対に逃がすものか

────“魔人”……フョードル・ドストエフスキー』

***

？｢ドス君！なんなのあの黒い子！危なかったじゃないか！｣

ド｢ああ､すみません｡危ないところをありがとうございました｡｣

白い服を着こんだ片目マスクを付けた男が黒マントの男に焦りながら怒っている

ド｢……勧誘失敗です｡まあ､予想通りですが｣

ニヤリと口角を上げ満足げに空を見上げる

何時の間にか空はどんよりと澱んでいた

……To be continued.

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此処まで読んで下さりありがとうございます
次の話は番外編です