漆黒の狗は原作と違う為困っているそうです2【文スト】【芥川成り代わり】 (ページ34)

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第七十四話『操舵室ニテ』ページ34

敦｢……｣

暫く黙っていた敦
しかし直ぐに｢制御端末！｣と叫び駆け出そうとしたからその足を羅生門で掴み転けさせた

『……そう急ぐな｡最後の攻撃の刹那奴の背広から抜き取った』

敦｢はっ､はは早く止めないと！｣

端末を手に｢あ！あとささ三秒！？｣とアタフタしながら何とかギリギリで止めることが出来た

互いにはぁ……吐息を漏らす

『……ッゴホッゴホッ』

敦｢えっ､芥川！？大丈夫かって血！ちっちち血が出てる！！｣

『五月蝿い｡口から血が出るなど日常茶飯事』

敦｢病院行けよ！？｣

心配そうな顔をし近付こうとするが､殴られると判っているのか一定の距離を保ったまま慌てていた

『……ふっ､落ち着け｡僕は大丈夫だ』

敦｢わ､笑っ……｣

────ピッ！

敦｢『 ……ッ！？』｣

機械音がした瞬間
ガクンッと白鯨が下降し始める

敦｢下降！？そんな莫迦な！何もしてないのに！｣

『ちょっ､貸せ！』

端末をブン取って釦を押すが反応なし
舌打ちをして端末を投棄てる

『……取り敢えず､操舵室に行くぞ』

敦｢ああ｡あっ､芥川……ほら｣

『……？僕に背を向けしゃがむとは､殺されたいということか？』

敦｢何でそうなるんだよ！？お前をおぶるんだよ！｣

餓鬼でもあるまいし､と敦を無視して歩き出すと早くしろ！と叫ばれた

敦｢お前が僕におぶられるまで僕は此処を一歩も動かないからな｡あとその事を太宰さんに云うから｣

『なっ､なんだ貴様は！？だからお前は何時も((割愛

結果───･･･おぶってもらった

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操舵室にて

『おいそこの釦押せ』

敦｢いやそこのって何処のだよ！？｣

『駄目だな｡まず電源が入らん』

敦｢……僕に命令する前に羅生門で釦押した方が早かったんじゃ｣

『黙ってろ』

喧嘩している暇ではないのについヒートアップしてしまう
その時だ｡後ろから｢無駄じゃ｣という声が聞こえた
この白鯨の元主､メルヴィルだ

メ｢外部から何者かが侵入し機関部制御を奪っておる｣

敦｢そんな！一体誰が……！｣

助けられると思ったのに……悔しい
思わず敦の髪を握り締める｡痛い！と怒られた

‹ 鏡｢未だ方法はある｣ ›

敦｢この声……鏡花ちゃん！？｣

『鏡花……』

目の前の機械から鏡花の声が聞こえる
……確かこの後って

‹ 鏡｢そちらの状況は聞いた｣ ›

鏡花は淡々と話し始めた

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