第四十二話『神ニ近イ方』 ページ2
『……ゴホッ、ゴホッゴホッゴホッ』
ピチャッとホーソーンの口から血が落ちる
ミッチェルや組合の構成員が体を刺され重症を負っていた
ホーソーンは驚いて後ろを振り返る
『潮風が胸に毒だ……手早く済ませよう』
ホ「マフィアの……刺客ですか」
『気分は如何だ?組合の伊留満』
ホ「最悪です……
フッと笑い芥川を見るホーソーン。芥川は口角を上げ口を開く
『先に名乗っておく。僕は……
ホーソーンは驚いた顔をする。そしてくつくつ笑った
ホ「……成程。私が思っていたより貴方は神に近い方だ」
『聞いていたか?悪魔と名乗っただろう?』
ホ「ああ、ならばここはヘルモン山。貴方は態々、神の下僕たる私を試す試練を用意したのですね?光栄です」
『……』
もう此奴は聞く耳を持たんな、と芥川は悟った
そして羅生門を揺らめかせる
『はあ……試練か。ならば此を与えよう』
黒い外套が伸び一気にホーソーンに襲いかかる
しかし彼の異能、“緋文字”に跳ね返される
ホ「先程貴方は
ホーソーンの周りから血が浮き出る。それは文字となり連なり始めた
ホ「その程度で私の信仰を閲するな……それでも貴方は神か」
『神でないと云っているだろう……』
呆れながら呟やいた芥川。ホーソーンは右腕を芥川の方に伸ばし攻撃を仕掛ける
それを予期していた芥川は羅生門で跳ね返す
ホ「その試練、受けて立ちます。マフィアの神よ」
『……黙れ』
内心面倒臭いと思いながら地面を蹴る
羅生門と緋文字がぶつかる。どちらの異能も中距離を宗とした物質操作能力
当然、潜在能力が優れる者が勝つ
『羅生門』
ホ「緋文字」
黒獣が緋文字を喰らい、其の儘ホーソーンの足を噛む
彼は顔を歪め、座り込んだ
『その程度か、伊留満。これではお前の求めるものが手に入らぬぞ』
ホ「手に入らない、ですか。そんな事はありません。私は負けませんし、それに……いえ、何でもないです
──それで、貴方は余所見をしていていいのですか?」
『……何』
フワッと芥川の周りから文字が浮き出る
芥川の外套についた血が鎖のようになり彼女の動きを封じる
『……ッ!!』
フラリと立ち上がるホーソーンの口元は笑っていた
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らしろ(プロフ) - シアトルさん» 優しいと思えば、意外と裏切られる芥川ちゃんでした(笑) (2018年9月7日 17時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
シアトル(プロフ) - 太宰さんは相変わらずクソであった…でめたし、でめたし…? (2018年9月7日 0時) (レス) id: 93e9cd7354 (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - 埴輪型竹輪さん» そのまさか……かも?しれないです(笑)ご期待ください! (2018年9月3日 23時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
埴輪型竹輪(プロフ) - え......まさかあの方と関係が...! (2018年9月3日 22時) (レス) id: 4f1c00f9fa (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - 鈴さん» まさか……!です(笑)、次にご期待ください! (2018年9月3日 21時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らしろ | 作成日時:2018年7月3日 21時