第二十八話『墓穴ヲ掘ル』 ページ29
店を出た時、見慣れた黒い車を見つけた
その車に近付き運転席側の窓を叩く
そこに居た女性はピクっと肩を揺らし窓を開けた
樋「えっ?あっ、芥川先輩!?」
『そう芥川だ、如何した?こんな処で』
樋口は迷った
偶々、この通りを車で走っていたら
太宰と人虎と一緒にいた芥川先輩を見付けたから追い
カフェに入って行ったので待ち伏せしてました
……なんて云えやしない
『……僕を待ってたのか』
樋「い、いいえ!?後を付けてたなんてしてませんから!偶々、先輩がカフェに入ったからって待ち伏せなんてしてませんから!!」
『……見事に墓穴を掘ってるぞ』
それじゃあ、と云って車から離れる
すると樋口は慌てた様子で彼女の外套を掴んだ
樋「ご、ご自宅までお送りします!」
『……本部へ戻ろうとしたんだが』
樋「え”!で、では本部まで!」
『そうだ樋口、お腹空いているか?』
樋「いえ遅めの昼食をとったので……はっ!空いてます!滅茶苦茶お腹空いてて意識が朦朧と……」
『は?いや、朦朧としては駄目だろ!?無理なら別の機会にでも……』
樋「いえ!是非っ!」
窓から身を乗り出して目を見開いている
この機会を逃してたまるかといった様子で必死だった
『えっと……では橘の湯豆腐でも食べに行くか』
樋「えっ、そんなお高いお店でなくても!」
『……否、いいんだ。助け出してくれたお礼なのだから。それとも湯豆腐苦手だったか?』
樋「い、いえ!湯豆腐大好きなんですよ!行きましょう?」
『なら善かった』
そう微笑んで助手席に座った芥川
樋口は嬉しそうに運転をした
とても楽しい有意義な休日を過ごしたのだった
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らむしろっぷ(プロフ) - りんさん» いいですね!私は忙しくてその日に食べれなかったです……(;_;) (2018年6月27日 14時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 太斎さんの誕生日ケーキ食べましたよ(*´∇`*) (2018年6月25日 23時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)
らむしろっぷ(プロフ) - りんさん» 私の一番の推しは太宰さんです!カッコイイですよね!! (2018年6月25日 23時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 太斎さんもいいですよね (2018年6月23日 23時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)
らむしろっぷ(プロフ) - りんさん» 次巻に期待しましょう!それまで信じましょう(;_;) (2018年6月23日 23時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らむしろっぷ | 作成日時:2018年5月19日 20時