5回目のすき ページ22
入ってきた相手は 甲斐 だった
Aは驚きながらも甲斐の事を呼んでいる
「お前らここで何してんだよ」
ギンっと鋭い目付きで睨んでくる
特に、俺を
おーこわ。
どちらも直ぐに応えない為更に睨みを効かせてくる
これ以上蛇に睨まれた蛙にならないよう俺が口を開く
「俺が人に追われてるのをたまたま助けてくれただけだよ」
嘘ではない。まぁ、俺が彼女を選んだんだと言う事以外は。
事実を述べても ふーん？と疑うような目で見てくる
これ以上ここに居ると何か突っ込まれそうだし、
Aも答えづらいだろう
「じゃあ、A。本当にありがと！」
そう言って教室から出る
さっきの、Aは何を言おうとしていたんだろうか…
この2人を一緒にしておくのは俺が嫌なので甲斐達にバレないよう数歩進んだ後そのままUターンをして先程の教室前の廊下で中の会話を聞くことにした
幸いドアは開けっ放しだ
立ち聞きなんて申し訳ないなとは思うけど
純粋にこの2人で何を喋るのか気になる所
教室の廊下の壁にもたれ掛かりながら会話を聞こうと集中する
甲斐が何かを話してるのか途中から聞こえた内容に
「…好きなの？」
「好きです。」
頭の中にサイレンが緊急警報を鳴らしていた
心拍数も一気に上昇して息苦しくなる
まさか、、
Aが甲斐を…？
このままここに居ると息苦しくて倒れてしまいそう
その後の会話は聞かずここから教室に戻って行った
教室に戻っても受け止めきれなくて家に帰ってもAが…？甲斐を…？で頭がいっぱいになっていた
あの好きは一体何のすき？
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作者名：百舌 | 作成日時：2019年3月26日 1時
