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3回目のすき ページ20

あれから廊下や登下校でですれ違ったりする度に挨拶するようになった


何回か会っていくとAちゃん………。


A は俺に好きだと言ってくるようになって
まさに晴天の霹靂だった


俺としては願ったり叶ったりな状態なのに


俺も好きだよと伝えたら冗談ですって言われるんじゃないか、今の関係を壊してしまうんじゃないかって思うと
彼女の好き応えることが出来ないでいた






Aが3Aにブッキーに頼まれたノートを持って来ていた日があった

あの時彼女が中に入った時、クラスメイトの彼女を見る目線
この子を誰にも見せたくないっていう独占欲が湧いて途中でノートを奪って早く教室に帰るようにはやしたてた




別の日、俺が女子に呼びだされているのを"たまたま"見かけて内容が聞かれてしまったらしい彼女に気になる奴がいるっていうのをどう思ったか。

聞くつもりなんてなかったのに口が勝手に動いていて俺の心拍数は上がるし


それでも彼女は「私にもチャンスがある」とすごく前向きで....
もしかしたらそんなチャンスないかもしれないのに
俺にはそんな事いう勇気なんてなかったから心の底からすごいなって本当に可愛い子だなって好きだなって思った


好きなんて言えないから面白いやつで終わらせたけど。






部活終えて帰ろうとしていたら昇降口に彼女を見つけた
彼女を見るのは昼頃以来だ

Aは傘を持っていないらしい
数秒うろうろと出たり入ったりを繰り返していた

雨に濡れる覚悟が出来たのか門に向かって走る彼女


流石に女の子が土砂降りの雨の中を走らせるのはどうかと思うし恋心を持っている相手に手助けしないのも変な話だと思って追いかけようとすると
彼女の後ろから思いもよらない人物が彼女を追いかけて話しかけていた




同じクラスの 甲斐 隼人



なんで甲斐が??



Aと甲斐に接点なんてあったのか
二人の共通点など無さそうだし
今まで一緒にいたことなんて一度も見たことがなかったので驚愕した



二人の関係性を考えている間にも2人でひとつの傘を差し校内から出ていこうとしていた




その時に一瞬見えた甲斐の笑顔




アイツが何故彼女を誘ったのか、何となく悟ってしまった




どういうきっかけがあって、なのかは分からないが
きっとアイツも俺と同じ。




それでも彼女を追いかけて俺が送っていくって言えない俺が無性に腹が立った

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作者名:百舌 | 作成日時:2019年3月26日 1時

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