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(※宮田さん視点)
「最近佐久間元気ないんだってさ」
ちょうど某美少女ゲームの無(理のない)課金をしている最中に推しのSSRなかなか出て来ないなぁ〜と思っていた時にニカから話しかけられた。
この美少女ゲームの推しはまっピンクの髪をしたパッと目を引く華やかな女の子。
いや、俺前テレビで黄色の髪をした子が彼女って言ってたし罪悪感とかないよ！
ん？罪悪感？
「この前ピンでバラエティ番組に出た時に深澤がちょうど同じ局の違う番組で収録してたみたいで楽屋に挨拶して来てくれてさー。その時に言ってたんだよー」
ニカがそう話し続けると近くの椅子に座って携帯を見ていた千ちゃんが顔を上げてこちらを心配そうに見ていた。
ズカズカ踏み込んでくるニカと、できれば状況を汲み取って慎重に見守って観察している千ちゃん。
どうしてニカ千は同じシンメなのに、俺達の関係に対してこうもアプローチが違うんだろう。
「この前なんて新曲のダンスの練習ノーミスだったんだって！佐久間っていつもは必ずどこかみんなえ？ってなるタイミングで振り忘れてたり抜けてたりしてみんなに明るくごめーん！とか言ってたりしてるのにさ。ノーミスなのが逆におかしいってなんだか佐久間っぽいよね」
ニカがあまりにも何も考えてなさそうであっけらかんと笑って言うからこっちも
「そうだね！」
と笑って返すしか選択肢がなくなる。
明るくごめーん！って言うのもどうなんだ、と心の中でツッコミをしつつ、佐久間のいつものあの底抜けの明るさが目に浮かんで思わず微笑ましく思い、目を細めそうになる。
目を、細めそうになってはいけない？
それはここがグループの楽屋だから？
「…なんかさ、その中でみやの話もでたみたいだしさ」
なんてニカが意味ありげな感じで言い、そのくせイタズラをしかける子供のような表情をして
「久しぶりに佐久間とご飯とか飲みに一緒に2人で行ってあげたらいいじゃん」
とニカっと笑った。
その様子を見ていた千ちゃんが
「ちょっとニカ」
とたしなめたけど
「えーいいじゃん！いいじゃん！」
とB型人間全開のゴーイングマイペースをフル発動して楽しそうに笑いながら煽ってきた。
「だいたい別にいいでしょっ！みやと佐久間が2人でご飯行ったって」
と何も考えてないような、いや考えまくった上で言ってるのかわからないテンションの高さで言ってくる。
そりゃたしかに佐久間と2人で飯行ったり飲みに行ったりするのは問題はないっちゃないけど…
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作者名：楓 | 作成日時：2021年6月12日 23時
