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***
光「我が音楽サークルへようこそ!」
.
その放課後。
講義を終えた私と涼介は、八乙女先輩と伊野尾先輩に捕まって
とあるスタジオまで連れてこられた。
.
光「いやぁ、一時はどうなるかと思ったけど
二人とも入部を決めてくれてよかったよ。」
涼介「は…?」
.
八乙女先輩の言葉に
ぽかんとする私たち。
涼介はともかく、私、
入部するなんて言ったっけ…?
.
光「つーかアイツまだ来ないのかよ。
伊野ちゃん何か聞いてない?」
慧「ん?あぁ、バイトで遅れるって。」
光「まじかよ。先週も結局来なかったくせに。」
.
私たちを置いて話が逸れていく。
ちょ、ちょっと待って。
決定事項なの…?
.
涼介「いや、俺たち入部しませんけど…」
光「え、入部届書いたでしょ?」
涼介「はい!?」
.
私たちの後ろで弦をいじる圭人くんと
ドラムを叩いてる裕翔くん。
涼介は大きく声を荒げる。
.
光「だよね、伊野ちゃん。」
.
八乙女先輩に話を振られて、
んー、と水を飲みながら返事をする伊野尾先輩。
それから、鞄の中からがさごそと
二枚の紙を取り出した。
.
慧「先週山ちゃんが書いた入部届。
ついでにAのもー、とか言って書いてたよ。」
涼介「はぁ?」
.
ほれ、と渡された紙。
そこには、ガタガタの文字で書かれた
涼介と私の名前。
い、いつの間に…?
.
裕翔「はなちゃんがいない間に、やまが書いてたよ。」
涼介「覚えてねぇ…」
光「確かにあのときの山田結構酔っぱらってたもんね。」
慧「顔面褒められて上機嫌だったし。」
.
なぁ?、と圭人くんに同意を求める
伊野尾先輩。
圭人くんは、コクコクと頷き、
涼介の顔はうそだろ、と青ざめていく。
.
涼介「おめぇ…嘘付いてんじゃねぇだろうな。」
圭人「う、嘘じゃないよぉ…」
涼介「チッ…」
.
涼介に睨まれて涙目になる圭人くん。
自業自得なのに、
圭人くんに当たらないであげて…
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作者名：まりも
| 作成日時：2020年2月22日 22時
