09 〈ある夜の話〉 ページ9
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「＿＿＿＿＿＿ダメに決まってるでしょ！！！！」
「なんで良いじゃん。エマに妹出来んだよ？あいつちっこいから俺の部屋使うし」
「そんなのはどうでも良いの！！！マイキーは何にも分かってないっ！！！！」
武蔵神社で正式に自己紹介をした四人と別れ、万次郎の家に連れ帰られたAは、言い争う二人を横目に部屋の隅で縮こまる。
両親が言い争っている時はいつもこうして難を逃れてきた。何度か被弾したこともあるが。
一見すると武蔵神社で綺麗に事が片付いたかのように思えるが、勿論そんなことはなく。
いくら不良グループの長を務めているとはいえ中身は中坊。彼一人の独断で少女一人の行く末を決められるほど、世間も家も甘くない。
出迎えに来た妹エマに万次郎がAのことを説明したところ、案の定喧嘩が勃発した。
一体誰が彼女の世話をするのか？まだ幼い少女の養育費はどうするのか？その子の戸籍は？！学校は？！？
詰め寄るエマにも「よく分かんないけど何とかなるでしょ」と兄の万次郎はヘラヘラと楽観的に返す。これには妹の堪忍袋の緒も流石に音を立てて切れた。
「……ウチもう知らないから。勝手にしろ！！バカマイキー！！！」
スパーン、と良い音を立てて閉まる襖。エマの居なくなった部屋には束の間の静寂が訪れた。
いつの間にか畳に正座していた万次郎もゆっくり立ち上がり、部屋の隅で小さくなっているAの元に歩み寄る。
「部屋行こっか、A」と怯えるAを抱き上げて声をかける姿は、彼女の本当の両親よりも親だった。
「たい焼きだけじゃ足りねぇし、後で一緒にご飯食おうな。あれ？その前に風呂か。まぁどっちでも良いけど」
難しいことは分からないAだが、それでも自分のせいで彼らの間に亀裂が入っていることは分かった。
そんなAにも万次郎はニコニコと微笑む。
初めからすぐに了承してもらえるとは思っていなかった。こうなることも薄々予測していた。
それでもAに手を差し伸べたのは自分なのだから、その責任は自分で取るつもりだ、と。だからオマエが心配するようなことじゃない、と。そんな意味を込めて笑った。
万次郎の部屋でベッドに座らされたAは、落ち着きなく辺りを見渡す。
あまりにも落ち着きがないので、見かねた彼はベッドに置いてあったタオルケットでAを
「それで少しは落ち着く？」
「……」
「ん。んじゃ着替えどうしよっかー。エマには借りれねぇし、俺ので良いよな？」
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レモン - サイコーすぎんだろ‼️ 応援してます😆 (2022年7月2日 13時) (
レス) @page50 id: 97f09e59d6 (このIDを非表示/違反報告)
無塩バター(プロフ) - ぺたごんさん» ありがとうございます！今日中に続編に移行するつもりなので、続編もよろしくお願いします！ (2021年11月13日 8時) (レス) id: aad7259adc (このIDを非表示/違反報告)
ぺたごん - すごくすき愛した だぁじに悶えてます 続編待ってます！ (2021年11月13日 1時) (レス) @page50 id: 660f048392 (このIDを非表示/違反報告)
無塩バター(プロフ) - ただのバカですさん» そうです三ツ谷くんです（笑）多分本文でも書くと思うんですけど、みつや→みつゃ→みちゃ 的な流れから、みちゃになりました。続きものんびり頑張ります！ (2021年10月23日 0時) (レス) id: aad7259adc (このIDを非表示/違反報告)
ただのバカです - みちゃ？あっ、三ツ谷くんの事ね。え！？可愛くねぇ？みちゃだよ？胸取れるわ。ムフフ続き楽しみに待ってます。 (2021年10月21日 7時) (レス) @page45 id: acf5fa610c (このIDを非表示/違反報告)
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