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「オレ馬鹿だから分かんねぇけど、ガキは流石にまずくね？」
「あのパーちんでも事のヤバさ理解してんぞマイキー。お前の破天荒は今に始まったことじゃねぇが、ガキは許容範囲外だ。……そいつだって生きてんだ、分かれ」
いつの間にかおんぶから肩車に変わっている少女を見上げたドラケンは、すぐにその純粋無垢な瞳から目を逸らした。
心優しくその場の誰よりも大人な彼は、自分が残酷なことを言っている自覚を誰よりも持っていた。
だからこそ、なんの穢れも知らない少女の視線が痛かった。
向こうにこちらを責める意思などさらさら無いのだろうが。なんなら、俺たちの話の内容さえ理解できているか危ういのだが。タイマンで一発もらった時よりも、確かな痛みがドラケンの胸を貫いていた。
けれど、彼の意思も堅い。
一人の少女を突き放したとして誰かが悪者になる必要があるのなら、それは自分一人で十分だ、と。そんな思いを胸に、呑気な総長を睨みつけた。
「何それ。それだと、オレがコイツのこと“物”として見てるみてーじゃん」
「お前には人一人の命を扱ってる自覚が足りねーっつってんだよ」
バチバチと総長と副総長が睨み合っている横で、三ツ谷はある事に気づく。
暗がりであまりはっきりとは見えていなかったが、よくよく見ると、絹のようにきめ細かい肌をもつ少女の肌には、無数の傷跡が刻み込まれていた。人形のように造形の整った顔にも、くっきりと青あざが残っている。
正直上二人のいがみ合いより、少女の傷の方が気になった。
「その子、怪我してんな」
「ん？あーそういえばそうじゃん。三ツ谷、こいつの手当よろしくネ」
「は？」
「妹居るんだから得意だろ？」
「それ言ったらマイキーもじゃねぇの？」
「オレ知らなーい」
はい、と少女の脇に手を滑り込ませ、肩から下ろす万次郎。咄嗟に少女を抱いてしまってから、三ツ谷は「また流された……」なんて遅い後悔をした。しかし怪我に関しては心配だったので好都合とも言える。
「今から傷手当てしようなー」と名も知らない少女相手にも優しく話しかけながら、小さな体を石段に座らせる。
そんな突然手当なんて……と、普通なら思うところだが、彼にとっては問題ない。ヤンチャ盛りな妹たちの影響で、一通りの救急セットは持ち歩いている。
妹たちが使わなくとも、普段することがすること(喧嘩)なので、持っていて損はない。
お陰で影のあだ名が東卍のオカンになってしまったのは仕方のない流れだった。
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レモン - サイコーすぎんだろ‼️ 応援してます😆 (2022年7月2日 13時) (
レス) @page50 id: 97f09e59d6 (このIDを非表示/違反報告)
無塩バター(プロフ) - ぺたごんさん» ありがとうございます！今日中に続編に移行するつもりなので、続編もよろしくお願いします！ (2021年11月13日 8時) (レス) id: aad7259adc (このIDを非表示/違反報告)
ぺたごん - すごくすき愛した だぁじに悶えてます 続編待ってます！ (2021年11月13日 1時) (レス) @page50 id: 660f048392 (このIDを非表示/違反報告)
無塩バター(プロフ) - ただのバカですさん» そうです三ツ谷くんです（笑）多分本文でも書くと思うんですけど、みつや→みつゃ→みちゃ 的な流れから、みちゃになりました。続きものんびり頑張ります！ (2021年10月23日 0時) (レス) id: aad7259adc (このIDを非表示/違反報告)
ただのバカです - みちゃ？あっ、三ツ谷くんの事ね。え！？可愛くねぇ？みちゃだよ？胸取れるわ。ムフフ続き楽しみに待ってます。 (2021年10月21日 7時) (レス) @page45 id: acf5fa610c (このIDを非表示/違反報告)
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