【pi】ムード壊すなって

ムードクラッシャー！ ページ8

「はー！ほんましんどい」
腹がぐうぐう音を言いながらも五、六時限目と全て耐えた。陸上部である私はこの後部活があるのだ。流石にサボる程の度胸ないため、しっかりと部活には出るつもりいる。…はは、帰りはファミレスに寄り道しちゃおうかなァ！！

と、その前に後輩から受け取った手紙をショッピに渡すの忘れてた。でもショッピ、好きな人おるって言ってたからな。二人にあまり接点は感じられなかった、二人が両想いという可能性は低い。振られて悲しむ後輩の姿なんか見とう無いわ。
だが渡さないわけにもいかない、やっぱり渡すか。そんなことを考えているといつの間にかショッピの姿が見えなくなっていた。あれ、いつもは部活終わりまで教室で待っててくれるのに。

急いで荷物を持ち、教室を飛び出す。まだ部活までに時間はあるから大丈夫かなあ。
階段を二段飛ばしで駆け下いる。案外これ怖いんだよなあ、最近できるようになったばっかりだし。よくよく考えれば私って無駄なことに時間使ってるよなぁ、そんなことを思っていると少し猫背なショッピの後ろ姿が見えた。

「おーい！しょっぴぃ！」
馬鹿みたいな大声で叫ぶと、流石に耳に入ったのだろう。ショッピが振り返ると少し驚いたような表情をしていた。私は急いで足を動かすと二段飛ばしだったことを忘れ足をひねってしまい、あまりの痛さに倒れこもうとする。

あ、これ痛いやつやん。そう悟り、私は目を閉じ静かに痛みを待った。
…痛みを待っているが、何秒経っても痛みは感じられなかった。それよりもやわらかい感触を感じ、何故だろう？そう思い目を開けてみる。すると、透き通るような紫の瞳を持つショッピと目が合う。先程までは驚いたような表情をしていたのに、今は焦ったような、どこか安堵したような表情を見せた。こいつころころ表情変わるな。

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