殺人遊戯−09− ページ9
Aのカバンの中から出てきたのは坂本の好きなムーミンの人形だ。
『これ、限定品らしいです』
「ええ！？いいの？くれるの？」
『はい。坂本さんへプレゼントです』
Aは坂本の手にムーミン人形を握らせるとにっこり笑って言った。
『ムーミンに免じて中堂さんの言動は大目にみて下さると助かります』
「いや〜Aさんにそこまで頼まれたら仕方ないなぁ〜」
そう言いながら坂本は手の内にあるムーミンを早速撫でている。
Aのムーミン賄賂のお蔭もあり、その後はミコトの指定したものをスムーズに借りる事が出来た。
高校へ向かうと、玄関先でミコトが待っていた。２人は車を降りる。
「あ〜やっときた、待ちくたびれましたよ！」
ミコトの言葉に中堂は疲労の色を見せる。
「ああ〜地獄のような時間を少しは労え」
「あちらさんの方が地獄だったと思いますけど」
笑いを堪えながら言うミコトに中堂は言い返す。
「あいつ生き生きしていたぞ。Aがいなかったら倍時間がかかってた」
「有能な部下がいてよかっですね！Aにたっぷり感謝してください」
『ミコトのアドバイスのおかげだよ』
「あっ、ムーミン？」
『そうそう』
「ところで何台借りれましたか？」
「２台だ」
借りたそれは科学捜査用ライト。ALS。
それを体育備品室に持っていく。
「暗幕ＯＫでーす」
久部の言葉にAはゴーグルをかけるとライトを入れる準備をする。
『つけます』
「まず、520ナノメートル」
『はい』
そう言ってライトをつける。
「何にもなさそう？」
夕子は辺りを見回す。
「次、380ナノメートル」
『はい』
またライトの色が変わっていく。
「へぇ〜血は黒く見えるんだ」
関心する久部に夕子は答える。
「ヘモグロビンは電磁波の光を吸収する。たんぱく質や蛍光物質が入っているものは逆に光って見える」
「ねぇ、A」
『うん？』
ミコトはマットの上を指差す。
「あれ、粉？」
『ほんとだ……なんだろう？』
「顕微鏡で調べてみよう」
夕子は近づくとそれを採取する。
「久部、写真撮っとけ」
「はい」
中堂に指示され、シャッターを切る。
『ミコト、あれ……あれなんの跡かな？』
Aが指差した先には“学校祭”と書かれた看板に何か擦れたような跡がある。
「ほんとだ。ちょっと外見てくるね」
『うん。お願い』
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鞠香(プロフ) - ともみさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！頑張ります！ (2018年3月19日 19時) (
レス) id: 3fdde94521 (このIDを非表示/違反報告)
ともみ - おもしろい！更新楽しみにしてます！ (2018年3月19日 2時) (レス) id: f743b881db (このIDを非表示/違反報告)
鞠香(プロフ) - 青龍 葵さん» こんにちは。ドラマの疾走感凄かったですね！完結はもう少し先になりますが、それまでお付き合い頂けると嬉しいです！優しいお言葉ありがとうございました。頑張ります！ (2018年3月17日 18時) (レス) id: 3fdde94521 (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - あっという間にドラマ終わっちゃいましたが、どのような最後（完結）になるんだろう？中堂さんとの関係は？とか思いながら、まだまだ完結は先かと思いますが無理のない程度で頑張って下さい！更新、楽しみにしてますｗ (2018年3月17日 4時) (レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鞠香 | 作成日時：2018年3月11日 14時
