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その146 ページ3

赤「今のところ、どちらが優勢だ?」

『優勢とかない。半々だよ。』

赤「俺はAが公安に入っても構わないと思っている。」

『なんで?』

赤「公安に入ればAの身の安全は保障される。ただ、安室くんがAを監視して、例の事件を調べられないという問題がある。」

『でも、公安に入ったら長野を離れないといけない…』

赤「長野を離れられない理由があるのか?」

『…大切な人が、待ってるから…』

赤「新しい彼氏か?」

『まだ彼氏じゃないけど、たぶんいつかは彼氏になるかもしれない人…//』

赤「それなら公安に入るのはやめて俺についたらいい。長野を離れなくてもいいし、その彼氏候補の人とも別れずに済む。」

『それはそうなんだけど、お兄ちゃんの方は危険が伴うんでしょ?だから、私と関わりの深いその人にまで危害が及んだら…』

諸伏警部を私たちの事情に巻き込むわけにはいかない。本人に言ったらそんなの構わないと言うだろうけど、もう大好きな人を失いたくない。

赤「かなり複雑なことになってるようだな。これはどちらかが妥協しないとな。」

『どちらにもつかないっていう手もあるけど、それじゃヒロの敵討ちができない。もうどうしたらいいんだろう!』

赤「今日のところはもう休んで、明日また考えたらいい。俺も妥協策を考えておく。」

『ありがとう。あ、彼氏候補の人のことは誰にも言わないでね。特にコナンくんには。』

赤「わかった。ボウヤは詮索好きだからな。おやすみ、A。」

『おやすみ、お兄ちゃん!』

秀一兄さんにおやすみを言ったのは一体何年ぶりだろう。たぶん秀一兄さんがアメリカに留学する前だと思う。

工藤家の豪華なお風呂に再び入らせてもらい、部屋に戻ろうとすると、部屋の前にコナンくんが立っていた。

『コナンくん…すっぴんでごめんね。』

コ「ううん、すっぴんでもA警部は綺麗だよ。」

『アラサーのすっぴんなめちゃダメだよ…』

コ「赤井さんから聞いたんだけど、A警部はやっぱり安室さんから公安に勧誘されてたんだね。」

『やっぱりって、コナンくんも気付いてたの?』

コ「うん。ボクが赤井さんに教えたんだよ。」

秀一兄さんより先に降谷さんの動きを読むなんてすごいな君は。

コ「安室さんには悪いけど、ボクは赤井さん側だからね。」

『かわいさで賄賂送ってるの?』

コ「ち、違うよ!で、どっちにするか決めたの?」

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作者名:おひたし | 作成日時:2019年6月16日 20時

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