好きになって ページ26
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康二はいつも通り家の前まで送ってくれる。
「…なあ、あんなかっこつけたこと言っといてアレなんやけどさ」
『うん？』
「…抱き締めてもいい？」
『えっ…』
「ほんまに、それだけやから」
苦しそうな顔を向けてくる康二に、私は黙って頷いた。
優しく優しく、包み込むように抱き締められる。
岩本くんとは違う体温。匂い。
「…俺のこと、好きになってや…なんで俺じゃあかんの」
振り絞るようにそう呟く声が耳に触れてくる。
あまりにも苦しそうな声。
そっと康二の背中に腕を回した。
どれくらいそうしていたのか。
抱きしめる力が強くなったり、ふっと弱くなったり。
そんな不安定な感情がひしひしと伝わってくる。
「よし、帰ろか」
『…うん』
私の頭を撫でて、離れていく。
「ほんまに好きやで」
『ありがとう』
「また明日な」
『…うん、また明日ね』
凄く凄く苦しくて、暖かくもある康二の気持ちに触れて、私はどうしていいか分からなくなってしまった。
夜になって涼しくなった気温と、康二に抱きしめられた時の熱。
苦しそうな声がこだまする。
今まで感じたことのない、痛いほどの愛情を感じた。
康二に何か返してあげたいけど、期待をさせて裏切ることになってしまうかもしれないと思うと身動きが取れない。
康二が悲しむ顔を見たくない。
でもどうしても頭から岩本くんは消えない。
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momo(プロフ) - うな！さん» そう言っていただけると執筆意欲が湧きます🫶ありがとうございます！！！ (6月6日 21時) (
レス) id: b42494bf86 (このIDを非表示/違反報告)
うな！ - マジで最高すぎます！！！！続きが楽しみすぎる…！ (6月6日 18時) (レス) @page18 id: 4785f44992 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - さーちゃんさん» ありがとうございます(><)探り探りではありますが、もっとキュンキュンして貰えるように頑張ります🥰 (6月6日 12時) (レス) id: b42494bf86 (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃん(プロフ) - キュンキュンします😍更新楽しみです😊 (6月6日 11時) (レス) id: 645033c6ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：momo | 作成日時：2023年6月5日 2時
