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仏頂面でアネッサと向き合うヴィクター。
「……くれるのか?」
「はいはい、モチのロンです!ただし……」
アネッサはにこにことした笑顔のまま、クッキーを見せびらかしている。
「アネッサお姉さんは、ボサボサの髪を見たらカットしたくてうずうずしちゃうのです!だーかーらァー、君のヘアスタイル、お姉さんが整えちゃいます☆」
クッキーとの交換条件を提示するでも、ヴィクターに許可を取るでもなく、問答無用でヘアカットを始めてしまったアネッサ。ヴィクターの長い茶髪を縛っていた麻紐をほどき、丁寧にブラッシングをしていく。
「ケホッ、ケホッ……ふぅ、けほけほしたです☆ お兄さん、アナタが最後に髪を洗ったのって何時です?」
「……分からん」
「ふむふむふむ……かなーり埃っぽくて脂っぽくて臭いますけど、きちんとシャンプーして整えたら、かなり良い顔になる予感がするのです!うふふ、お姉さんのお家で洗ってあげます!」
ヴィクターの耳がぴくりと反応した。
彼はさっとアネッサから逃げようとしたが、エンジニアの彼は足が遅く、直ぐ捕まってしまった。
「どこへ行こうとしてるんですかぁ?身だしなみを整えるのは大事ですよぉ?」
「や、やめろ!放せ!」
「いーじゃないですか、ちょっとくらい!」
アネッサはヴィクターを引きずって、自分の店まで運ぼうとしている。
「やだやだやだ!洗うにしても自分は水かお湯だけで十分だ!石鹸は使うな!」
「ちゃんと石鹸使わないと、汚れが落ちきらないですよ?」
「石鹸の類はぬるぬるして気持ち悪いから嫌だ!止めてくれ!」
「はいはい。さー、お店に着いたのです!」
理髪店に到着した二人。
ヴィクターは悲痛な悲鳴と共に、店内へと担ぎ込まれていった。
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鯱丸(プロフ) - うちのブランを登場させていただきありがとうございます!小説の内容もとても面白かったので、更新頑張ってくださいね。 (2018年2月25日 21時) (レス) id: 933808dc1c (このIDを非表示/違反報告)
キューブ(プロフ) - 通りすがりさん» お話のタイトルが表示されないだけで、お話自体はちゃんと書いてありますよ!占いツクール初心者さんには使いづらかったりわかりにくいシステムもあるかとは思いますが、これから頑張って色々な事を覚えて、素敵な占ツクライフを楽しんでくださいね! (2018年1月9日 21時) (レス) id: ed034718e4 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり - (続き)
2話、3話があると思われる欄の脇には更新日時が表記されてるのにお話がないので。
(こちらの問題や勘違いだったらすみません。)
ご不快になられたならすみません。 (2018年1月9日 20時) (携帯から) (レス) id: 4f4058a2da (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり - いえ…そういう深い意味合いがあるとかでなく、ただほんとに『1話手段の…』の下の段、2話、3話があると思うとこにお話(の選択?)が表示されていないので質問させて頂きました。
(2018年1月9日 20時) (携帯から) (レス) id: 4f4058a2da (このIDを非表示/違反報告)
キューブ(プロフ) - 通りすがりさん» 小説の書き方には詳しい方ですかね?もし良い表現方法があれば、ぜひ教えてください! (2018年1月9日 16時) (レス) id: a477fda0e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キューブ | 作者ホームページ:
作成日時:2018年1月3日 22時