世界が嫉妬する恋

♡ ページ38

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「うわ、もう記事出てる…」





風呂上がりの髪をガシガシと拭きながらリビングに戻る。
そこにはソファの上ですやすやと寝息を立てているAちゃん。初デートって緊張してたもんね、かわいいなぁ。





ネットでは俺とAちゃんの熱愛疑惑の話題で溢れかえっていた。Aちゃんとの交際を隠すつもりはサラサラ無いけど、公表したらしたでAちゃんが攻撃されるのは嫌だった。






「…ん、しょおくん…？」


「あ、ごめんね。起こしちゃった？」


「ううん、寝ちゃってた…ごめんね。」







隣に腰かけると僅かに沈んだソファの感触に目を覚ました俺のAちゃん。頭を撫でるとすぐに顔が赤くなるのが可愛い。






携帯を置いてゆっくり口付ける。
もう数回目なのに初心な反応をしてくれるところが愛らしかった。







「…ごめんね、撮られちゃったんだ」




「ううん、いつかはバレちゃうからね。事務所からは何も言わないつもりだから。」



「でも…」



「も〜Aちゃん謝ってばっかり！
悪いことしてないんだから。」






キスをする前に携帯の画面が少し見えたのか眉を下げる。







「…俺は世界の全てが敵に回っても、Aちゃんが居てくれるならそれで幸せ。」



「…ふふ、紫耀くん顔赤い」



「やっぱり俺そういうのダメなアイドルだ〜…」






隣で楽しそうに笑うキミ。

ずっと思い描いてた幸せに擽ったい気持ちになった。

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