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「もう何年も前の話です。

私、結構良いとこまで行った隊士だったんですよ?流石に柱までは行きませんでしたが、それなりの昇級はしていました。

元々医者の一人娘だったので重宝はされてたんですけど、祖父の入っていた鬼殺隊にどうしても入りたくて…」


だから、自分の日輪刀も祖父の日輪刀も実家にあるんです。と髪を揺らす。


「ある日の任務でちょっとやらかしちゃいまして、この通り右手が飛んでしまった訳です。その時初めて死の恐怖を知りました。

あー、此処で死んじゃうのかな って半ば諦めていたその時に、応援で煉獄さんが駆け付けてくれたんですよ‼

…本当にかっこよかった。燃える獅子の如く勇猛で、あっという間に鬼の頸を狩る姿に私は目を奪われました。

血が多量に流れる私に、隠が来るまでずっと付き添ってくれ、嬉しかったです。羽織を翻して去っていく姿が今も鮮明に覚えています。

もう戦えない身体になってしまったけれど、また貴方にお会いしたくて蝶屋敷に置いてもらっていたんです。そこにいたら、いつか会えるんじゃないかって思ったから」


はにかんで笑うAの姿を見て、煉獄は記憶を辿ってみた。思い出せない。そんな記憶あったのかもしれないが、似たようなものが多過ぎて決定打にかけるのだ。


それを察したAは眉を下げた。


「思い出せないのも無理はないですよ。あの時の私は髪も黒髪でもっと長かったですから。過度な精神的重圧でだいぶ容姿が変わってしまったんです。」


極度なストレスがかかると、人間は髪の色が白髪に変わるというのはご存知だろう。Aも同じケースだ。


肩に少しかかる銀髪に近い白髪に、薄氷のような目。よく見たら首元にも生傷の跡があった。


「夢にまで見てしまう夜もありました。その度に胸がドキドキしてたんです。もう20にもなるのにこんな乙女ぶって…恥ずかしいです。」


長々と話してしまってごめんなさい。とAは頭を下げた。下げた時にちらりと見えた耳は真っ赤だった。


煉獄はAの頭を撫でる。



「君は蝶のような人だな」

「蝶…ですか?」

「…いや、何でもない」


もしAが蝶ならば、自分は蝶が探していた花なのか。そんな事を考えて一人で煉獄は照れた。思わず口元を抑える。そんな彼にAは不思議そうに首を傾げた。

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橘欅(プロフ) - ネコ2世さん» コメントありがとうございます!幸せな気持ちになっていただけるなんて…光栄です!どうかこの作品をご贔屓に! (11月13日 16時) (レス) id: 4f6b87549d (このIDを非表示/違反報告)
ネコ2世 - 主人公が可愛らしくて好きです!煉獄さんとのやり取りが微笑ましくて読んでる側もすごく幸せな気持ちになります! (11月12日 16時) (レス) id: 6d89e33ad2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:橘欅 | 作成日時:2019年11月10日 22時

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