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唐突のノック音にビクリと体が跳ねた。一瞬、明王かと身構えたけれど兎と呼んだその元気な声は

「もう大丈夫なのか?」

「あ、円堂くん。」

現れた男は未だドロドロの練習着のままだった。練習が終わってすぐ来てくれたのだろうか。
そんなまでしてわざわざ様子を見に来るなんて、円堂らしいといえば円堂らしいけど。

「あー、もう平気。ありがと。…明王には迷惑かけちゃったな。」

「迷惑だなんて思ってないぜ、きっと。兎のために必死だった!あんな不動を見たのは初めてだ…仲いいんだな、お前ら。」

ニカッ、と効果音が聞こえそうなほど元気な笑み。おれには眩しすぎる。

「別に…てか、みんなも…アルバイトなのに巻き込んで申し訳ないよ。」

太陽の光が強ければ強いほどそれに当てられたものの影は濃くなる。円堂が明るいほどにおれの卑屈な闇がなおさら躊躇になるようでちょっと、しんどいな。

「何言ってるんだ、兎だって立派なイナズマジャパンの仲間だろ。」

「は?」

予想だにしていない台詞に素っ頓狂な声が出た。おれがイナズマジャパンの仲間だって?

「兎が掃除とか洗濯とか、色々合宿所の面倒見てくれるからおれたちはここに泊まれるし、毎日練習ができるんじゃないか。そうだろ?」

だから困った時はお互い様だ、と。アルバイトで掃除しているだけのおれに対して、あたかも当然のようにそんな言葉を言ってのけるこの男。こうやっていつもメンバーの精神的支柱になってたんかな、とぼんやりした頭で考えた。

そういえばこうして円堂とまともに話したのは初めてだ。
サッカー馬鹿なのは有名だけど、こんなに普段から前向きで疲れないのかな、

「…そっか。そりゃどうも。」

「なあ、兎はサッカーしないのか?」

次から次へと、想像もしない言葉をどんどんぶつけてこられて調子が狂いそうだ。

「おれはしないよ。見てるのが好きなの。」と笑うと、それでもサッカーは見るのもいいけど、やるのが一番楽しいからと、今度一緒にやろうぜとおれを誘う。

適当にいつかな、と返事をすれば円堂は当然本気にして、「約束な!」と
この西日よりも眩しそうな笑顔で微笑んだ。

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19 - 星猫さん» 優しい…ありがとうございます。イナズマイレブンシリーズはアレスとオリオンも含めて全部みました!同じlevel5作品だと妖怪ウォッチも好きです(^_^) (2021年9月8日 12時) (レス) id: 4071e07d98 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - もう一つのpcがしました。また高評価しました!知ってるアニメは何ですか? (2021年9月8日 11時) (レス) id: 7d3fe1e696 (このIDを非表示/違反報告)
19 - 星猫さん» ありがとうございます!!嬉しい、、自給自足ですが励みになりました。今後も1日1更新、書き殴り続けますので暇つぶしにでも見ていただければ^^ (2021年9月7日 22時) (レス) id: 39de8a0c35 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして!とっても素敵ですね!高評価しました! (2021年9月7日 20時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:19 | 作成日時:2021年8月30日 21時

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