海の泡 (ページ50)

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ｶﾗﾝ

店の音で我に返った

「あーちゃかだー！！！」

「ちゃか″ちゃん″な？

うみ、おはよ」

口調が松倉そっくりになってきたな、

と笑っているちゃかちゃん

「あ、ちゃか！

今から海で写真とりいくけどいく？」

「いやいいよ、店で待ってる」

「ちゃかちゃんもいこーよー！！！」

「よーし行こう！今すぐ行こう！」

「お前ほんとうみに弱いな、笑」

また今日も楽しい時間が流れる

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カフェから海まで向かう途中

「あ、言うの忘れてた」

「ん？どした？」

海斗が振り返って聞いてきた

「あのね、2人目」

お腹をさすりながら伝えると

「え？！ま！？まじか！松倉家へようこそ！」

「朝陽！」

私のお腹をさすって喜ぶ海斗

2人目は男の子でも、女の子でも

朝陽にしようと2人で決めていた

ちゃかちゃんがうみにおねえさんになるんだよ

とおしえていた

「うみ、おねえさんになるの？！」

嬉しくて両手をあげてジャンプしているうみ

「そうだよ！海斗パパもお父さんになるんだよ！？」

「ちゃか、それ言い方変わっただけじゃん」

うみも海斗もちゃかちゃんも

みんな嬉しそうに笑ってくれる

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暗い暗い海の底にいた私を

海の泡のように消えようとした私を

あの日助け出してくれてありがとう

海斗は私の太陽だった。

いつも1人で泣きながら見ていた海は

今じゃ

愛する人たちと笑いながら見ている

昔の私に

《幸せが似合わない》

なんて言わないで。

大丈夫

《幸せになれるから。》

そう言ってあげたい

「ママはやくー！」

「うん！」

潮風は今日も心地がいい

太陽が反射して輝く海は

今日もキラキラしている

fin.

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あとがき

最後まで「海の泡」を読んで頂きありがとうございました。評価の方やお気に入りに登録の方も本当に本当に嬉しい限りです。

不慣れで読みにくかったり、また、重いお話だったので不快に思われた方もいるかと思います。ここでお詫び申し上げます。

今ある連載も随時アップしていきます。温かく見守ってくださると幸いです。