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それから少しして、会社に退職届を提出した。
入社2年目で辞めるなんて、とか、会社の人に迷惑かな、とか。
考えれば考えるほどやめられない理由が出てきたけれど、そんな時も、背中を押してくれたのは樹くんだった。
久しぶりに直接会って、職場でのことをきちんと全部話した時だった。
最初は自分の情けないところを家族に話すなんて恥ずかしいと思っていたのに、いつだって味方をしてくれた優しい兄には適わず気づいたら勝手に口が動いていた。
樹くんは共感するわけでも、私の代わりに怒るわけでもなくて。
ただ、
「俺は、自分でやりたいこと見つけて、その道に進んだ颯を尊敬してる。
昔からずっと自慢の妹だよ。だから幸せになって欲しいし、自分の好きなように生きて欲しい。
だからこれは俺の独り言だと思って聞いてな？
颯が好きで今の仕事に就いたのは分かってる。
それと、今は仕事が好きになれなくて、それが辛いってことも。
俺思うんだけどさ、せっかく1回しかない人生なのに、自分がしたくないことして辛くなるのって勿体なくね？
確かに辞めたら迷惑がかかるって考えちゃうけど、逃げるのって勇気がいるんだよ。全員ができることじゃない。
まだ頑張れる、あともう少しって諦めないのはいいことかもしれない。
だけど、自分が壊れちゃったら意味ないよね？
颯、気づいてる？
お前今、俺から見たら、もう壊れちゃいそうだよ。
だから、逃げていいよ。」
そう言われて、私の胸の奥に引っかかってた小さなトゲがポロッと取れた気がした。
年甲斐もなく、涙が溢れてきて止まらなかった。
止めようとしたら、泣いていいんだよなんて言うから、久しぶりに嗚咽が出るほど泣いて。
抱きしめてくれた樹くんの服もどんどん濡れていって。
包まれるように感じた温もりは、大好きで大好きで堪らない、いつもと変わらないものだった。
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な ず な *(プロフ) - Chocoさん» コメントありがとうございます！返信遅れてしまい申し訳ないです🙇♀️turning pointはこだわってページを作ったのでとても嬉しいです！ご指摘の通り重複していましたので修正しました。これからもよろしくお願いいたします！ (12月31日 22時) (
レス) id: 330d3df44c (このIDを非表示/違反報告)
Choco(プロフ) - 1話に魅せられ楽しく作品を読ませていただいてます！そういうお話の構造だったら申し訳ありませんが「a life only of the once」からのお話に重複部分があると思うのですがこれは意図的な重複なのでしょうか？これからもお話の続きを楽しみにお待ちしております。 (10月25日 20時) (レス) id: a503f63cd6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：な ず な * | 作成日時：2023年2月23日 16時
