占いツクール
検索窓
今日:191 hit、昨日:479 hit、合計:90,460 hit

32 ページ33

(sueyoshiーside)


沢本さんからの意地の悪い言葉に、詩は少しも動じていなかった。



「私が天才だったら、きっと今…ここにAAA綾瀬詩として立ってはいませんでした」



もし、詩があのコンクールで失格になっていなかったら。



きっと今も、ソプラノ歌手として歌っていたんだと思う。



それこそ、俺達と出会う事もなく。





「間違いばかりでした。だけど、そのお蔭で私は、歌声に感情を込める事の大切さを身をもって学んだつもりです」



ゆるりと笑みを浮かべた詩は俺たちのよく知っている女で。



「感謝の気持ちが伝わるように、これからも歌を大切にしたいと…今は思っています」



沢本さんに、そして客席に。


詩は深く頭を下げた。



「本日はこのような場を設けて頂き、誠にありがとうございました」








起きたことは、決して覆らない。



だからこそ、受け止めて前に進んでいくしかない。



詩はいつだって、そういう人間だった。




時に立ち止まって振り返ることはあっても、逃げることはしない。








宇「…格好よかったね」


末「ああ」



頼もしいな、という嬉しさにも似た感情と。



一抹の焦りを抱く。





宇「……秀太?」


末「ん?」


宇「どうかしたの?何か、考え込んだ顔してるけど」


末「…何でもないよ」



そう、と頷いた宇野ちゃんにはきっとバレているんだろう。



俺が何かに焦っているということに。









真司郎が将来の為に留学を決めて、詩も自分の音楽人生を貫こうとしてる。



隣の宇野ちゃんは、最近千晃と共に新しい試みを始めようとしているらしい。



西島もソロとしての活動の幅を広げていて、日高は相変わらず自分の理想の音楽を追い求めてる。



直也くんも、AAAのリーダーとして。ソロでは1人のアーティストとして、両立して頑張ってる。





比べたって、どうしようもないのはわかってるけど。



それでも考えてしまう。



俺ばかり、置いていかれているのではないかと。





ーー負けてられん


ーーもっと、もっと頑張らんと



焦りと共に、強くそう感じた。

33→←31



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (72 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
271人がお気に入り
設定キーワード:AAA , メン入り , 西島隆弘
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - 海音さん» ありがとうございます!次章もマイペースに更新していきたいと思っておりますので、またよろしくお願い致します! (2月20日 20時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
海音(プロフ) - 楽しく読ませて頂いてます!すごく面白いです!!次の章も楽しみです!これからも頑張ってください!! (2月19日 23時) (レス) id: 8f38073b2c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆうさん» かなり長かったと思うのですが、ありがとうございます!マイペースな展開と更新になりますが、これからも頑張って参りますので、お付き合い頂ければ嬉しいです! (12月14日 18時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 最初から一気に読んじゃいました!笑 とっても面白かったです! これからも頑張ってください! (12月14日 16時) (レス) id: 3d09ff0bd0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - EYさん» ありがとうございます!ゆっくりで良いとお気遣いまでして頂き、本当に嬉しいです。マイペースに頑張って参りますので、これからもよろしくお願い致します! (11月18日 20時) (レス) id: 00727ba42b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2019年11月9日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。