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(you-side)
にっしーの中では何故か、私と真鍋さんが付き合っている事になっていて。
それを言ったのが、真鍋さんだと知って。
しかも、その彼からまるで狙ったかのようなタイミングで電話がかかってきた。
「どういうつもりですか」
裕《何を怒ってるの？》
分かっているだろうに。
平然と惚ける真鍋さんに、つい口調を荒げる。
「どうしてにっしーにあんな嘘を言ったんですか！」
裕《何？もしかしてそれで喧嘩しちゃった？》
誰のせいで、と告げようとしたとき。
裕《ほら。俺の言った通り、簡単に壊れるじゃん。君らの絆って》
「っ……！」
言葉を失った私に、真鍋さんは電話の向こうで嘲笑う。
裕《認めたら？AAAは所詮そんなもんだって》
「！……認めません。AAAの絆は本物です」
裕《じゃあ別に俺の嘘もメンバーに否定しないでね。肯定する必要もないけど…その上で何とかしてみなよ》
「っ」
どうせ無理だろう。そんな声が聞こえた気がした。
──何も知らないくせに…っ
私達一人一人が音楽にかける情熱を。
グループを大切に想う心を。
何度もぶつかり合いながら、それでも培ってきた絆を。
「AAAは私が守ります。貴方なんかに壊させない！」
台無しになんて、させたくない。
啖呵を切ってそのまま通話も終了させて。
悔しくて、喉の奥から込み上げてくる何かを必死に堪えた。
──負けない、負けない、負けない！
浦「詩」
「っリーダー、」
唇を噛み締めていると、いつの間にか背後に立っていたリーダーが心配そうに此方を見ていた。
浦「何か揉めてた？」
「！……ちょっとね。でも、大丈夫だから」
心配してくれてありがとう、と口角を上げて笑みを作る。
本当は、真鍋さんの言葉は嘘だって。ちゃんと誤解を解きたいけど、それだと負けたような気がしてしまって、必死に誤魔化した。
浦「そう…」
「戻ろう。打ち合わせ、まだ残ってるし」
浦「詩」
歩き出そうとした私の腕を掴んで、リーダーは真っ直ぐに私を見つめる。
浦「覚えといて。詩が独りじゃないってこと」
「…うん？」
浦「自分じゃどうにもできない何かがあったら、俺達を頼って。助けるから」
「…………うん」
掴まれた腕は熱くて。
泣きそうになるのを、また必死に堪えた。
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海(プロフ) - くみさん» ありがとうございます！楽しんで頂けて、とても嬉しいです♪しかもかなり長かった筈なのに一気読みして頂いたとは…！本当にありがとうございます！マイペース更新ですが、これからも精一杯頑張りたいと思いますので、よろしくお願い致しますm(__)m (2019年6月22日 8時) (
レス) id: 00727ba42b (このIDを非表示/違反報告)
くみ(プロフ) - ものすごく楽しいです！！昨日から一気に読んでしまいました！これからも楽しみにしてますね！ (2019年6月21日 12時) (レス) id: 9ac3551b76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海 | 作成日時：2019年3月24日 19時
