小児科病棟の王子様

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目を覚ますと、あらん先生が横にいた





部屋に戻してもらって、安心した





でも、あらん先生はなんだか怒ってた




朝から具合悪かったって言ったら

何で隠してたのって怒られるだろうな…




そう思ったら、また嘘ついちゃった




あらん先生に嫌われちゃったかな…



言おうとしたのに

あらん先生がどっか

行っちゃったんだけどな…

なんて言えないよね




それより、明日から

看護師さんが来るって…






どうしよう、、怖いよ






具合悪い訳じゃないのに

寝れなくて

怖さがどんどん強くなる





夜中だったら

逃げてもバレないかな？





朝早くの方がバレないかな？







僕は、上着も着ないで


朝方に病室を抜け出した






病院の中にいたらバレちゃうな



外に出てみよっ






庭に行くと、まだ誰もいない




面会時間じゃないから誰もいないのかも





冬じゃないけど、少し寒いなぁ…








ｽﾞｷｯ…






「んっ…」






ｽﾞｷｯｽﾞｷｯ…ﾄﾞｸﾝﾄﾞｸﾝ







「うっ、、ﾊｧﾊｧﾊｧﾊｧ」





やばい、くるしっ…






「ﾊｧﾊｧﾊｧﾊｧ…ﾊｧﾊｧ」






？「涼太！！」







おみ、せんせい？





すごく遠くからだけど、声が聞こえる






臣「涼太！ﾊｧﾊｧ」







「おみ、せんせっ。どうして？ﾊｧﾊｧ」







臣「涼太がいないって

院内大騒ぎだよ！」







「そっか…ﾊｧﾊｧﾊｧﾊｧ」







臣「涼太、どこが辛い？」





「ここ、苦しい」





胸をｷﾞｭｯと掴んだ






臣「涼太、ここに寝て」






おみ先生が、白衣をベンチに敷いて
その上に寝かせてくれた






臣「ちょっと、冷たいけど

音聞かせてね？」







「うん…」







ﾍﾟﾀ ﾍﾟﾀ…ﾍﾟﾀﾍﾟﾀ…ﾍﾟﾀ








臣「うん、大丈夫だよ涼太

ゆっくり、深呼吸しようか？」







「ｽｯﾊｯｽｯﾊｯ」






臣「そうそう。ｽｰﾊｰｽｰﾊｰ」






「ｽｰﾊｰｽｰﾊｰ」






臣「どう、落ち着いた？」







「うん！大丈夫！」






臣「外の空気が冷たいから

身体がビックリしちゃったんだよ」








「そっか…」







臣「さっ、部屋に戻ろ？」






「…」






臣「どうした？」






「看護師の人、嫌だぁ(泣)」






臣「亜嵐が持ってきてくれるでしょ？」







「あらんせんせぇ、りょうのこと

嫌いになったの(泣)

りょうが悪いから、看護師の人来るの」

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