ずっと、もっと。【2】 (ページ20)

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「ちょ、うみ返して」

「返さない、絶対返さん」

取り上げたジョッキを両手で抱きしめ私から遠ざける

「2人で何話してたの」

「え、それは…」

元太くんの方をちらりと見ると、
ヘラヘラ笑いながら元太くんが口を開く

「まださすがに見せつけられんのきついっすよ～
俺モテるから捕まるなら今のうちって話してたんです～ほんとに俺じゃなくていいの？って、ね？」

「え、あ、いや…」

返答に困っているとうみが隣に移動してくる

「だーめだよ、もう離さないって決めたから」

隣に座り腰に腕を回してくる

「ちょ、うみ…飲みすぎ！」

首筋に顔を埋めてくるのがくすぐったくて身を捩ると

周りからちらほらと、冷やかしの声が聞こえてきた

「…俺はAさんが幸せならそれでいいんです」

「ありがとう、本当に。元太くんありがとう」

微笑む元太くんに改めてお礼を言うと

「絶対幸せにする、元太にぶん殴られないように」

彼なりの仲良い後輩への決意表明に
思わず腰に回った手に自分の手を重ねた