ずっと、もっと。【2】 (ページ2)

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着信音が鳴り響き電話に出る

「もしもし、うみ？」

「やほ～レポート終わった？」

「いや今バイトの帰りでまだ、」

「え、こんな時間まで？
夜は危ないから連絡してほしいって言ったじゃん」

「あ、いや今日は大丈夫だったっていうか…！？」

何で説明しようかと迷っていると
隣で黙っていた元太くんがスマホを取り上げる

「もしもーし！元太です！」

「ちょ、元太くん！」

「…元太？おつかれ。どういう状況？(笑)」

「バイト帰り会ったんでラーメン食ったんですよ～」

元太くんの目的が分からず
おろおろと元太くんの顔を見るも目が合う気配がない

そんな私の気持ちとは反対に
スマホの向こうからは＂俺も誘えよ！"と
笑いながら話すうみの声が聞こえる

「今度は声かけます！…てことで俺が送るので
大丈夫ですよ、じゃあおつかれさまです！」

「げん、」

すぐに電話を切りスマホを渡される

「はいどーぞ。…もっと話したかったですか？」

うん、なんて自分を好きだと言ってくれている人に
そんな残酷なこと言えるはずもなく俯く

「…元太くんのいじわる」

「ふは(笑)ごめんなさい。でもライバルなんで。
今のは…なんていうんだっけ、牽制？です」

なんて話していると
すぐに私の住んでいるマンションにたどり着く

「じゃあ、おやすみなさい」

「おやすみ、なさい」

次は明後日からのボランティアですねと別れ、

私も自分の家へと入っていった